• 概要

ER060005

ESRで測定できる試料は大変広範囲に亘ります。けれども、実際にそれぞれの試料を測定する場合、具体的にどのようにすれば情報が得られるのか、分からないケースがあるでしょう。本シリーズでは、ESRの測定フローと各ステップで注意すべきことをご紹介します。2回目は試料採取量の決定法です。

 

試料採取の基本

  • いずれの試料管の場合も、高さ約44mm(可測定範囲の43.5mmを充たす量)となるように入れます。それ以上入れても測定にはかからないので問題はありません。
  • 偏平セルの偏平部は長く作ってありますので、偏平部おすべて満たす必要はありません。試料が高さ44mm入っていれば、上下に泡があっても差し支えありません。

図1 各試料管への採取

採取量を変更する場合

試料が少ない場合は、上記の限りではありませんが、複数の試料で量的な比較を行うのであれば、採取量を揃える必要があります。最も少ない試料に合わせればよいでしょう。
含有される不対電子量が多い試料では信号が振り切れてしまうため、採取量を減らす必要があるケースもあります。また、導電性の高い試料および誘電損失の大きい試料も、採取量を減らして測定します。これらの場合も複数の試料で量を比較する際は、採取量を揃えてください。
これは、共振器内の検出効率が中央ほど高いため、試料を挿入する位置によって信号強度が変化するからです。

粉末試料採取時の注意

粉状の試料は、詰め方によって実質的な採取量が変わる恐れがあります。試料管に試料を入れて、底を軽くたたくなどしてできるだけ高密度に詰めてください。(図2参照)可能であれば、粒径を揃える工夫をした方が、定量精度の高い測定ができます。ESR測定後に試料重量を量ると、より正確な補正ができるでしょう。

導電性の高い試料では、わずか1mgでも多すぎるため測定できないケースがあります。このような試料は微粉末化して、純度の高いアルミナや無機塩の結晶粉末に分散させると測定できる場合があります。
また、より採取量を増やしたい場合は、大口径試料管もありますのでお問い合わせください。

カテゴリーからアプリケーションを探す SEARCH APPLICATIONS

関連製品 RELATED PRODUCT