• 概要

NM050017

低周波核のNMR測定においては、アコースティックリンギングによるベースラインのうねりが非常に問題となります。特に四極子核で信号の線幅が広い場合、NMR信号とベースラインのうねりの区別がつけら れないことがしばしばあります。このときFIDの先頭部分に注目すると、最初の数ポイントが大きく乱れています。このような乱れを抑える測定法が種々提案されていますが、最近はデータ処理によって効果的に歪みを除去することができます。これは、後方線形予測 (BLP: Backward Linear Prediction) と呼ばれる手法で、先頭の歪んだデータポイントを、正常なデータから予測される歪みの無いポイントで置き換え るというものです。図はBLPにより先頭のポイントを置き換えてフーリエ変換した結果です。3ポイントの 置き換えでベースラインの歪みは概ね取り除かれています。

図1   RhCl3の103Rh-NMRのFIDにおける先頭部分の乱れとBLPによる補正
図1 RhCl3103Rh-NMRのFIDにおける先頭部分の乱れとBLPによる補正

図2 RhCl3の103Rh-NMRスペクトルにおけるBLPの効果
図2 RhCl3103Rh-NMRスペクトルにおけるBLPの効果
※それぞれ線形予測に使用したポイント数は64ポイント
測定装置:JNM-ECA600

カテゴリーからアプリケーションを探す SEARCH APPLICATIONS

関連製品 RELATED PRODUCT