• 概要

NM050016

19Fが絡んだ2次元測定では、1Hや13Cのみの2次元測定とは大きく異なり、19Fの極めて広い化学シフトが相関信号の検出を極めて難しくします。マルチパルス実験である2次元NMRでは、それぞれのパルスが全ての磁化を期待通りに操作できないと、最終的な信号強度が著しく低下するため、相関信号を検出できません。そこで、それぞれの磁化を個々に励起するための測定法や、超広帯域の反転パルスなどが応用されたパルスシーケンスが提案されています。HMQC(Heteronuclear Multiple Quantum Coherence) 測定の観測核 (19F) 側パルスを、選択的励起用のE-BURP1パルスと選択的リフォーカス用のRE-BURPパルスで置き換え、shifted laminarパルスとして複数領域を同時選択的に励起/リフォー カスする、mrs-HMQC1) を用いることにより、全ての相関信号を検出する事ができます。
図1 mrs-HMQC測定のパルスダイアグラム
図1 mrs-HMQC測定のパルスダイアグラム

図2 CF3CHFCF2OCH2CH3のmrs-HMQCスペクトル 測定装置:JNM-ECA500
図2 CF3CHFCF2OCH2CH3のmrs-HMQCスペクトル
測定装置:JNM-ECA500

CF3CHFCF2OCH2CH3のHMQC測定において、19FのRFのオフセットを-80ppmとした矩形パルスで測定した通常のHMQC では、-210ppmの19F信号に対する相関信号は検出されませんが、mrs-HMQCでは全ての相関信号が観測されていることがわかります。

Reference

1) S. Cheatham and J. Groce, J. Fluorine Chem. 125, 1111(2004).

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