1次元1H MASおよび2次元1H-93Nb/1H-15N HETCOR NMRによる可視光応答型光触媒HNb3O8-Nの 微視的構造の研究

  • 概要

NM130018

可視光線を受けて二酸化炭素や有害物質を分解する可視光応答型光触媒が注目されています。二オブ酸HNb3O8は窒素をドープすることにより紫外応答型から可視光応答型へと変化します。ここでは窒素ドープ二オブ酸HNb3O8-Nの微視的構造をNMRにより明らかにした研究を紹介します。

二オブ酸HNb3O8では八面体構造NbO6のネットワークが作る層の 聞にH3Oがインター力レートされており、OHとともに1H MASス ペクトルに信号を与えます(H3O:11.6ppm、OH:7.0ppm)。

これに対して窒素ドープ二オブ酸HNb3O8-Nの1H MASスペクトルは全く様相の異なる3本の信号を示します。信号の帰属のために2次元1H-93Nbおよび1H-15N HETCOR(異種核相聞)スペクトル を測定し、H原子とNb原子、N原子の近接度を調べました。

その結果、7ppm付近の1H信号は93Nbと強い相聞を示し、このH原子がNbO6に隣接したOHに帰属されました。一方、9ppm付近 の1H信号は15Nとの相聞を示し、いくつかの微視的構造の可能性 があります。一つのモデルとして、NH(0-2ppm)、H2O
(5.3ppm)、H3O(11.6ppm)が下図のように動的に交換して1H信号を与えるという構造が考えられます。

参考文献

T. Shimizu, T. Nakai, K. Deguchi, K. Yamada, B. Yue, and J. Ye, Chem. Lett.,  43, 80-82 (2014).

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