• 概要

ER130002

高分子材料の特性は、物性と深くかかわっていますが、高分子中に存在するラジカルの同定などを通じて、その合成反応や反応機構を知ることができます。ESRを用いた高分子材料の評価は、次のように行うことができます。
 

放射線効果
 電子線、X線、γ線などの放射線の照射により生成するラジカル
機械的(破壊)作用-延伸やせん断効果
 高分子の機械的(破壊)作用-延伸やせん断によって生成するラジカル
分子運動
 スピンラベル・スピンプローブ法を用いる
伝導機構
 ESR強度・線形や伝導率に関わる不純物
劣化評価
 試料に負荷を与えることによって生成するラジカル
高分子の重合過程
 光重合、熱重合、アニオン重合、カチオン重合過程により生成するラジカル

劣化評価の一例として、光ファイバーに紫外線照射したときのESR信号の変化を図2に示します。
図3は、図2のESR信号強度(A)の紫外線照射の時間による変化をプロットしました。
図2のESR信号の線形やg値から、紫外線照射により発生するラジカルの種類や構造に関する情報が得られます。また図3の時間変化から、光照射時間に応じて、どの程度の分子鎖の切断(ラジカルの発生)が生じるのかを定量的に把握できます。さらに色ガラスフィルターを併用すれば、特定の波長成分が劣化に及ぼす寄与を検討することも可能です。

図1. 光ファイバー(ポリメタクリル樹脂)

図2. ポリメタクリル樹脂のESR信号

図3. ポリメタクリル樹脂のESR信号強度の紫外線照射時間

参考文献

高分子学会編(1975):高分子実験学 18 高分子の磁気共鳴,共立出版株式会社,p564.

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