• 概要

ER170003

光硬化樹脂を紫外線照射下でESR測定しました。照射強度の増加に伴い開始剤の光分解が促され、生長ラジカルの急速な生成が確認されました。反面、強い光のもとでは再結合反応が急激に進行し重合度が不十分となります。ESRは効率的な重合条件を検討するうえで有用です。

光硬化樹脂の UV 照射強度依存性

光硬化樹脂に室温にて UV 照射する際、照射強度を変化させたとき観測される生長ラジカルの量を比較しました。測定には ESR装置 (JES-X3 Series) を用いました。
図1には UV 照射時間を横軸に、信号強度を重量で規格化して縦軸に示しました。
照射強度が増加するほど、ESR信号強度の立ち上がりが速くなることから、生長ラジカルが急速に生成していることがわかります。これはUV照射強度が高くなることにより、重合開始剤の分解が急速に進んだ結果、一次ラジカルの生成量が瞬時に増加することで開始反応が促進されたためであると考えられます。
それに続く停止反応は、生長ラジカル濃度の2乗で進行するため、強い光照射条件では十分な重合が行われないまま停止反応へと進む可能性があります。
このようにESR 測定をラジカル重合の観測に用いることで、重合反応プロセスが可視化できラジカル重合反応を効率的に進行させるために最適な光の照度や波長に関する知見が得られます。

同試料での光重合反応による ESR 信号の生成・減衰・温度依存性については、アプリケーションノートの ER160006 ER160007 をご参照ください。

図1.UV 照射による ESR 信号強度の変化
図1.UV 照射による ESR 信号強度の変化
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