• 概要

ER170009

pn接合ダイオード

不純物を含む半導体では、一般的に電子とホールの数が等しくありません。電子がホールの数より多い半導体をn型半導体、ホールが電子の数より多い半導体をp型半導体といいます。1つの半導体結晶で、一部がp型半導体、他方がn型半導体になっているものをpn接合といいます。pn接合はp型半導体とn型半導体とを接着して作るのではなく1つの結晶が部分的にp型とn型になるように不純物を入れて作られています。その接合面は結晶に固定されたものではなく、電流、温度、光などによって少し移動します。

EDMR測定対象である半導体の基礎的な性質をpn接合ダイオードを例として示します。pn接合ダイオードは整流器や検波器、波形成形や保護回路の素子として利用されるだけでなく、その特性はトランジスタなどの多くの半導体デバイスを理解する基礎として重要です。
結晶内の不純物や格子欠陥、表面状態に起因する準位を仲介して、電子とホールが再結合する過程は、通常の半導体素子では主要な役割を果たしています。pn接合ダイオードに順方向バイアスを印加すると拡散電流と再結合電流が流れます。外部からのバイアスにより作られる電界が固定電荷で作られる電界を弱めるためにp型層からホールがn型層に、n型層から電子が p型層へと移動して拡散することにより拡散電流が流れます(①と②)。再結合電流は空乏層内の再結合準位(不純物や欠陥)を通してp型層のホールとn型層の電子との再結合の結果として生じる電流です(③)。再結合電流は再結合準位の密度で制限されるため低電圧領域が主であり、拡散電流は比較的電圧が高い領域で起こります。電子とホールの拡散電流ではキャリアが流れる方向は逆ですが、電流としては同じ方向になるので足し合わせになります。ダイオードを流れる全電流は拡散電流と再結合電流の和(①+②+③)となります。

pn接合ダイオード中の電荷

図1. pn接合ダイオード中の電荷

① n型からp型への電子注入電流(p型領域で再結合)
② p型からn型へのホール注入電流(n型領域で再結合)
③ 空乏層中での再結合電流

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