• 概要

ER180010

光と熱による塗料のESR信号の変化

試料は、市販のHALS配合の塗料(塗装用)を用いて、室温と100°Cで等強度の可視光線を照射しながらESR測定を行いました。両者共にg=2.006付近にニトロキシドラジカルに由来する信号が観測されました(図1)。図1は、可視光線を照射前後のESR信号の変化を室温と100°Cで比較したものです。可視光線は約2時間照射しました。室温で可視光線を2時間照射するとわずかにニトロキシドラジカルのESR信号が観測されました(図1)。図2は、ESR信号の全体を積分して重量換算した値を縦軸に、光照射時間を横軸に示しました。100°Cで可視光線を照射すると、照射から約2分でニトロキシドラジカルのESR信号が明瞭に観測され、光照射時間と共にその信号は大きくなる傾向がみられました(図2)。図1、2より、可視光線を照射下での比較では、室温より100°Cで可視光線を照射する方がラジカル量の発生ははるかに大きくなることがわかります。可視光線を照射しない条件では、100°Cでも顕著な信号は観測されませんでした。これらの結果から、光と熱による相乗効果により劣化反応がより顕著に進行していることがわかります。このような実験を通して熱や光による劣化の進行を可視化することで、品質の向上に生かせる可能性があります。

可視光線の照射前後のESR信号の変化

図1. 可視光線の照射前後のESR信号の変化

Frequency: 9113.8 MHz, Sweep Time: 1 min
Time Constant: 0.03 s, Modulation: 0.1 mT
ESR信号の可視光線照射による変化

図2. ESR信号の可視光線照射による変化

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