• 概要

ER190007

逆スピンホール効果は、式(1)に示すように磁化(σ)の向き(静磁場)とスピン流の向きの外積方向に電流(起電力)を生じる効果である。

J c / / J s × σ  (1)

したがって、薄膜素子の磁場に対する向きが反転すると、起電力の符号も反転する。逆スピンホール起電力(VISHE)の角度依存性は、強磁性共鳴(FMR)の角度依存性とは著しく異なったふるまいを示すことが特徴である。

試料と方法

アプリケーションノート[1]にて使用したのと同じ、NiFe合金(Py)とPdの2層膜を試料として、Pd箔両端の電圧とFMRスペクトルを角度回転装置 (図1:ES-UCR3X) を用いて15度ステップで同時測定した。

図1 ES-UCR3X(角度回転装置)
図1 ES-UCR3X(角度回転装置)

VISHEスペクトルの角度依存性

図2に示すようにVISHE信号の静磁場に対する角度依存性は、FMRスペクトルの時とは異なり、急激な符号反転現象を伴う。FMRの角度回転実験から得られたパラメーターを、式(2)に代入することで、その振る舞いをシミュレーションすることが可能となる[2,3]。

1830_03_01

1830_02_01

 Set Parameters & Conditions

Sample Py(Ni78Fe22)/Pd
Angle [deg.] 0-360
Temp. Room Temp.(26C)
NW Frequency [MHz] 9441.523
MW Power [mW] 160
Ho [mT] Sweep width 150mT(Mn 1点補正)
Mod. Width [mT] 0.0002/0.1
Mod. Freq. [kHz] 100
Mod. Phase [deg.] 0
Sweep Time [s] 30
Acc. 8
Amp. Gain 10(FMR)
ISHE 40 dB(CA-261F2)+0.6uF(LPF)→CN115
Tc [s] 0.01
図2 Py/Pd金属2層薄膜のVISHEスペクトル角度依存性の解析例

参考文献

[1] JEOL RESONANCE Inc. Application note No. ER190002
[2] K. Ando, Y. Kajiwara, S. Takahashi, S. Maekawa, K. Takemoto, M. Takatsu, and E. Saitoh, Phys. Rev. B, 78(2008) , 014413.
[3] K. Ando, S. Takahashi, J. Ieda, Y. Kajiwara, H. Nakayama, T. Yoshino, K. Harii, Y. Fujikawa, M. Matsuo, S. Maekawa, and E. Saitoh, J. Appl. Phys. 109(2011), 103913.

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