クロスセクションポリッシャ™ (CP) による試料作製法では、試料にイオンを照射し続けることにより試料表面に熱が発生します。
熱は試料ダメージを引き起こします。保護膜は、試料からの熱を分散しダメージを軽減させ、良好な試料作製をするために重要な役割を果たします。

保護膜を必要とする試料作製

  • 熱に弱い試料の加工
  • 試料最表面 (メッキ層、コーティング膜など) の試料の加工
    ※ ~100 μm

熱に弱い試料作製で保護膜を使用した場合の熱ダメージの比較
(加速電圧 : 4 kV 加工時間 : 5 h 試料 : ゴム栓)

保護膜なし : 上部約100 μmの試料が熱ダメージを受けている
保護膜付き : 試料が熱ダメージを受けることなく表層部から観察可能

使用方法

CPによる試料作製では連続的なイオン照射により発生する熱の影響で試料の変形や、試料の再付着で微細構造が観察できない事があります。このような場合に試料表面にシリコンの板を張り付けてイオン照射をすることにより熱を逃がし試料の変形を防ぐことや、遮蔽版と資料の隙間を埋めることができるため試料の再付着を防ぐことができます。
ゴム栓の断面加工に用いた例を下に示します。 (特許番号 第4922632号)

CPによるゴム栓断面(シリコンによる保護膜なし)
CPによるゴム栓断面(シリコンによる保護膜あり)

CP試料作製用シリコン保護膜 (P/N 781185629) は上記のような目的のために使いやすく加工 (8 mm × 8 mm 200 μm) されたシリコンチップが10枚セット (右) になっています。カードエッジの加工に用いた例を下に示します。

試料台と試料台に固定されたカードエッジ
試料台と試料台に固定されたカードエッジにCP試料作製用シリコン保護膜を置いた例

効果事例1 試料最表面の保護 (加速電圧 : 6 kV)

保護膜なし / 観察目的である試料最表面のAu層がミリングされてしまった。さらに試料からの再付着により低加速での観察では像質が悪くなっている。試料表面の凸凹にイオンビームがあたり、下層に筋が伸びている(カーテン効果)。
保護膜あり / Si保護膜により、試料最表面のAu層が観察可能。試料の再付着がなく、良好な像が得られた。

効果事例2 再付着 (リデポ) の防止 (加速電圧 : 6 kV)

保護膜なし / リデポにより良好な断面が得られていない (試料が遮蔽板に平行に固定されていない可能性がある)。
保護膜あり / 良好な断面SEM像が得られている。

パーツリスト

パーツ No. 項目内容
781185629 CP試料作製用シリコン保護膜 (8 mm × 8 mm × 200 μm厚) 10枚入り
783126913 CP試料作製用SUS304保護膜 (8 mm × 8 mm × 100 μm厚) 10枚入り
783126905 CP試料作製用SUS304保護膜 (8 mm × 8 mm × 50 μm厚) 10枚入り

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