NMRによる定量分析（qNMR）
進化した信頼性を未来へ ～NMRの挑戦～
健康診断、食品や医薬品成分表示、有害物質モニタリングなど私たちの生活には"定量分析"が欠かせません。"定量分析"の信頼性を高めるために注目されている手法が定量NMR (qNMR) 法です。
JEOLは"定量分析"の信頼性を高め、安全・安心社会の実現に貢献するため、機器やソフトウェア開発、包括的な分析サポートの提案に加え、一般的な分析法として誰でもどこでも取り組めるようqNMR法の標準化に携わり、JISやISO化を実現しました。
これまでの取り組みのノウハウを生かし、qNMR法の試料調製から解析まで、実践的なツールやサポートの提案を続けます。
qNMRについて
定量NMRあるいはqNMR (quantitative NMR) とはNMRを使った定量分析のことです。
他の定量分析法との原理的な違いは測定対象物と同一の標準物質を必要としない絶対定量分析法です。
ちょっと知りたい定量NMR
| No. | タイトル |
|---|---|
| Issue 1 | ようこそ！ちょっと知りたい定量NMR |
| Issue 2 | クロマトグラフ法の定量とNMRの定量 |
| Issue 3 | NMRで定量分析ができるわけ |
| Issue 4 | 成分比をはかる、含量をはかる |
| Issue 5 | 分析結果の信頼性のキーワード「トレーサビリティ」って？ |
| Issue 6 | 定量NMRが定量分析を変える？(1) |
| Issue 7 | 定量NMRが定量分析を変える？(2) |
| Issue 8 | さあ、定量NMRをやってみよう！（1） |
| Issue 9 | さあ、定量NMRをやってみよう！(2) |
| Issue 10 | さあ、定量NMRをやってみよう！(3) |
Topics
qNMR (定量NMR) 法のISO化
核磁気共鳴 (NMR) を利用した有機化合物の定量的な純度評価に関わる国際規格が、この度ISO 24583「定量核磁気共鳴分光法 -食品に利用される有機化合物の純度評価- 1H NMR内標準法のための一般的要求事項」(英文タイトル：Quantitative nuclear magnetic resonance spectroscopy-Purity determination of organic compounds used for foods and food products -General requirements for 1H NMR internal standard method) として発行されました。
食品や医薬品の評価、有害物質モニタリングなど、私たちの周りに存在する化学物質 (有機化合物) を管理し、安心・安全な生活を守るためには"定量分析"が欠かせません。qNMR (定量NMR) 法は、その信頼性を高める手法です。本国際規格では、NMR法を用いた"定量分析"手法であるqNMR法の測定手順などを定めており、国内外の有機化合物の純度評価の信頼性が向上します。これによりqNMR法の社会実装がさらに促進され、快適で安心・安全な社会の実現に貢献します。 なお、この国際規格は、2022年12月19日にISOより発行されました。
qNMR (定量NMR) 法が国際規格 (ISO) に医薬品や試薬、食品成分などの有機化合物の定量分析の信頼性向上に貢献
関連ニュース
ニュースリリース：qNMR (定量NMR) 法が国際規格 (ISO) に医薬品や試薬、食品成分などの有機化合物の定量分析の信頼性向上に貢献（2022年12月21日）
ニュースリリース：定量NMR (qNMR) 分析法が日本工業規格 (JIS) に（2018年1月22日）
ニュースリリース：定量NMR(qNMR)分析法が 「新市場創造型標準化制度」 の活用対象に（2017年3月29日）
関連サイト
(qNMR Internal Standard Reference Data):BIPM
BIPM(国際度量衡局）では、qNMRを利用した標準物質の分析法の研究が進められておりますが、qNMR用標準物質の情報として、マレイン酸のISRDを公開しました。 qNMR標準物質として使うための物性評価がまとえられており、標準物質選択に必要な情報です。こちらの情報は順次、このデータはBIPMのHP上で公開される予定となっており、qNMRを実施するための標準物質選択に活用できるでしょう。
JIS規格 一般財団法人 日本規格協会 JIS K 0138 : qNMR通則
関連イベント/展示会
2023年12月 第5回日本定量NMR研究会年会
2023年12月に神奈川県川崎市にて行われる予定です。
詳細は日本定量NMR研究会ウェブページに掲載します。
定量NMR研究会会員は年会情報を一般公開前にお受け取りいただけます。
23年度会員は以下のサイトから申し込みが可能です。
* 本年会に関するお問い合わせは以下にお願いします。
日本定量NMR研究会年会事務局 qnmr-j_nenkai[at]qnmr-jp.org
- [at]は＠に、ご変更ください。
-
過去の関連イベント/展示会
日本定量NMR研究会は毎年、年会（教育講演、招待講演、ポスター発表、企業展示など）を行っています。
https://www.qnmr-jp.org/?page_id=97前回の年会について
第4回日本定量NMR研究会年会：2022年12月16日、第4回日本定量NMR研究会年会が、産総研臨海副都心センターにて、定量NMRクラブ（産総研）との共催で開催されました。コロナ対策として100名の参加人数制限を設けましたが、満席での対面開催となりました。当日は教育講演、招待講演、ポスター発表のほか、企業展示もあり、2年ぶりとなる対面での交流の場はとても賑やかなものとなりました。
製品紹介
SMILEQ（Spectral Management Interface Launching Engine for Q-NMR)
JASON (JEOL Analytical Software Network)
アプリケーションノート
qNMR(quantitative NMR :定量NMR)とは
JASON NMRソフトウェアのSMILEQアドオンによる自動1H定量NMRシステム
参考資料
