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株式会社東レリサーチセンター(滋賀)

研究開発のパートナーとして、最先端のモノづくりを強力にサポート

東レリサーチセンター(以下、TRC)は企業、大学などからの依頼を受け、分析・物性評価、調査を行う受託分析企業です。1978年に東レ株式会社の研究部門から独立。 そのバックボーンから、得意としているのはポリマーや高分子の分析で、半導体やディスプレイ、プリンター、電池、エネルギー、自動車、工業材料、環境、医薬、バイオなど幅広い分野をカバーしています。

株式会社東レリサーチセンター(滋賀)

高度な技術で社会に貢献したい

構造化学研究部 構造化学第2研究室 崎山 庸子室長

構造化学研究部 構造化学第2研究室 崎山 庸子室長

「高度な技術で社会に貢献する」をテーマに掲げ、40年を超える歴史を刻んできたTRC。その技術力は、特に化学分野で高く評価されており、受託分析企業として、製品の製造工程や使用時に発生したトラブルの原因を究明するために、分析依頼を引き受けるほか、研究開発段階からパートナーとして継続的に分析に携わっています。

溶媒に溶けにくいポリマーなどを取り扱うケースも多いことから、固体NMRが活躍する場面も数多くあります。 リチウムイオン電池の分析もそのひとつです。リチウムイオン電池の電極内においては、リチウムはリチウム化合物として存在しています。しかし、劣化すると電子を受け取り金属リチウムとなり、極めて反応性が高く危険なリチウムに変化してしまいます。
分析対象がリチウム化合物であるか、金属リチウムであるかを見極めることができるのは固体NMRだけです。さらに、劣化した成分が何パーセントくらいあるのかという定量的な分析も、固体NMRの得意分野です。

もっとも劣化原因の特定はNMRだけでできるものではありません。さまざまな分析手法を組み合わせ、負極、正極、セパレーターのどこで腐食が進んでいるかを特定します。そのため、TRCでは通常は手法ごとに分かれているグループ間と連携を取り、最善の分析メニューを提案しています。

そのほか、TRCでは、素材の表面にダイヤモンドのように硬く滑らかな膜をつくるダイヤモンドライクカーボンや、燃料電池に関する分析も多数受託。最先端のモノづくりになくてはならないパートナーとなっています。

1 mm HXMASプローブが切り開いた新しい地平

JNM-ECA600をはじめ、日本電子製 超伝導タイプNMR装置5台を使用していただいています。

JNM-ECA600をはじめ、日本電子製 超伝導タイプNMR装置5台を使用していただいています。

2012年、TRCは、かねてよりNMRの課題だった多量の試料量を必要とする点を克服する外径1mmの極細試料管を搭載したプローブを導入しました。必要となる試料量は、わずか0.8 μlと、従来微量サンプル用に用いられてきた3.2 mmタイプの49 μlと比較して約60分の1。また、世界最高速(2012年当時)の毎秒8万回転を実現し、感度の向上と分解能の向上を同時に実現できたことで、分析対象の幅が大きく広がりました。

例えば、LEDの輝度低下に際して、その原因を究明したいという依頼はこれまで何度もありましたが、LEDに使われる部材はどれも量が少なく、NMRで測定するのは困難でした。
しかし、1 mm HXMASプローブが登場したことで、LEDの劣化も業務に加えることができるようになりました。
「材料によっては表面だけ、局所だけ劣化しているサンプルも多いのですが、1 mmプローブのおかげで、見たいところだけを削り取って分析にかけることができるようになりました。私たちにとって極めて大きな前進です」と、固体NMRを担当する崎山氏は顔を輝かせます。

今後、TRCでは、人工透析に用いるポリマーをはじめとする医療系材料や、植物に含まれるセルロースやリグニンなどを原料とするグリーンケミストリーに注力することを計画。
新しい分野だけに分析手法もまだ確立していないため、大学などと連携し、評価メニューを共同で開発していきたいとしています。

  • JEOL RESONANCEは、現在までに0.75 mmの試料管に対応するプローブも開発。試料量0.29μl、世界最高回転速度 毎秒11万回転以上(2015年2月現在)を実現しています。 今後、より高性能なプローブやNMRシステムの開発を通して、高度な分析・物性評価をサポートしてまいります。

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