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合成石英ガラスの常磁性欠陥

ER210009

E' 中心信号

試料管などに使われる合成石英ガラスに紫外線を照射すると、格子欠陥が生じてESR信号が観測されます (図1)。石英ガラスの常磁性欠陥で 、電子 (Electron) が1つという意味から E1' 中心 (イープライム) 信号と呼ばれています[1]。生成メカニズムの違いから構造の異なる複数のE' 中心信号が存在します。紫外線や放射線の照射以外では、線引きなどの応力の影響により観測されることもあります。この信号は緩和時間が長いため、低いマイクロ波パワーで測定されます。合成石英ガラスの原料や製造工程の違いにより、この信号の観測されやすさは異なります。

図1

図1. 紫外線の照射により試料管に生成した E1' 中心信号

E1' 中心信号の紫外線の照射強度と時間の依存性

紫外線照射装置 (ES-13080UV2A / ES-13090UV04) では、紫外線の照射強度を数値で入力できます。図2は、ES-13080UV2Aを用いて異なる強度で紫外光を試料管 (合成石英ガラス製) に照射したときのE1' 中心信号強度の時間変化を示します。横軸に紫外線の照射時間、縦軸に信号強度 (図1のA) を示します。照射時間が長く、また照射強度が大きくなるほど信号強度が大きくなっていることが分かります。試料に紫外線照射をしながらESR測定を行う場合、試料管由来のE1' 中心信号が目的とする常磁性種のESR信号に影響しないことを確認する必要があります。

図2

図2. 紫外線の照射によるE1' 中心信号強度の変化

参考文献

[1] R.Weeks, J. Non-Cryst. Solids,179,1 (1994).

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