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広温域HXMASプローブを用いた結晶性高分子材料の相構造変化の解析

NM160009

 結晶性高分子材料は、そのほとんどが結晶部と非晶部の混合材料です。また、物性に大きく関わる分子の運動性はガラス転移点(Tg)や結晶の融解温度(Tm)で複雑に変化します。-100℃から200℃までの測定が可能な広温域HXMASプローブを用いれば、高分子の熱的性質の解析に幅広く対応できます。
 固体NMRの基本測定であるCPMAS法とDDMAS法を用いれば、高分子鎖の固い部分と柔らかい部分を選択的に観測できるため、結晶部、非晶部の信号の同定や、運動性の解析が可能です。以下に結晶性高分子poly(L-lactic acid)とpoly(ε-caprolactone)の13Cスペクトルの温度変化を示します。
測定例1) poly(L-lactic acid) 装置:JNM-ECZ600R  プローブ:3.2mmHXMAS/VT MAS : 5kHz   試料温度校正: Pb(NO3)2

測定例2) poly(ε-caprolactone)
 DDMAS測定では繰り返し時間を比較的短い時間(2秒)に設定し、13C緩和時間の短い(運動性の高い)部位を強調しました。
 ガラス転移点(Tg)以下では、結晶部、非晶部ともに運動性が低いためCPMASのみ両部位の信号が現れますが、ガラス転移点を超えると非晶部の運動性が上がるため、DDMASスペクトルに非晶部の信号が現れます。結晶が融解する(Tm以上になる)と、CPMASスペクトルは現れず、DDMASで線幅の細い溶融状態の信号が観測されます。
 

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