世界の科学技術を支えて75年

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Message From CEO ごあいさつ

日本電子は戦後間もない1949年5月に、創業者の風戸健二が科学技術による国の復興を願い、電子顕微鏡の開発会社として発足し、おかげさまで創立75周年を迎えることができました。これも長きにわたる皆様の温かいご支援とご指導の賜物と深く感謝申し上げます。

創業以来弊社は、「世界の科学技術を支える」という強い想いを持ちながら、最先端の理科学・計測機器、産業機器そして医用機器の開発に邁進してまいりました。国家間競争のように科学技術立国を目指す国が増え、最先端テクノロジーへの投資が世界的に加速する中、トップサイエンティストの皆様と一緒に挑戦し磨き上げてきた弊社のニッチなテクノロジーは、今後の更なる成長への源泉になるものです。そして世界的にも数少ない事業を営む企業としての存在意義と社会的責任は大きいものと考えています。

昨今は、国際紛争の激化と関連する経済摩擦、コロナ禍、サプライチェーンの問題、そして続々と登場する新しいAIやIT技術等、予測が困難でかつ急激な変化が起こる時代といわれますが、だからこそ企業としてのありたい姿、あるべき姿を社内外に示すことが重要と考えています。現中期経営計画「Evolving Growth Plan」発表時に、弊社はこれから進んでいく方向性として、「世界の科学技術を支えるニッチトップ企業へ」と明確に定めました。理科学・計測機器事業で培った独自のニッチな技術や人脈をベースに、共創によるイノベーションを推進するキーワードである「YOKOGUSHI」を活用しながら、より付加価値の高い製品やソリューションを新たな領域に向けて提供することで、企業価値の向上に努めていく所存です。

経営理念である「科学の進歩と社会の発展に貢献」を実現するためには、弊社だけではもちろん不可能です。お客様、取引先の皆様、株主の皆様、産・官・学のパートナーの皆様、地域の皆様、そしてJEOLグループ社員がまさに「YOKOGUSHI」でつながり、連携してはじめて実現できるものですし、特に弊社はハイエンド理科学・計測機器のラインアップを保有し、創業以来培ってきた電子ビームの技術を持つ世界的にも数少ないニッチでグローバルな企業であり、この特徴が多彩な「YOKOGUSHI」を産み出せる源泉だと考えています。今後も皆様と益々「YOKOGUSHI」での交流を深めていけることを切に願っております。

創立75年目の2024年度は、中期経営計画「Evolving Growth Plan」の最終年度になりますが、中期経営計画の達成、そして「世界の科学技術を支えるニッチトップ企業」を目指し、世界中のJEOLグループ社員とともに新しい挑戦を続けてまいります。これからも皆様からの変わらぬご支援ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長兼CEO

大井 泉

代表取締役社長兼CEO 大井 泉
Message

75th Anniversary Special Movie 日本電子75周年特別動画

創業者 風戸健二物語
~ よぉーし! 電子顕微鏡でいくぞ! ~

Movie

Interview 科学の遺伝子が脈々とつながる 日本電子
75年の歩み

Interview01

JEOLが初めて開発した電子顕微鏡 『DA-1』がたどってきた道

『DA-1』は日本電子の創立メンバーらが、1947年(昭和22年)に初めて開発に成功し商品化した電子顕微鏡である。極微の世界のはじまりとなった電子顕微鏡『DA-1』は、新しい科学文明を作り上げ、世界の科学の進歩と社会の発展に大きく貢献してきた。
現在、その貴重な1台は本社の開発館に鎮座しているが、それまでにどのような歴史をたどってきたのだろうか。今回、関係者への取材を敢行したところ、経緯の一部が明らかになった。

Interview02

令和のTEMがスマート家電のようになった理由

令和のTEMが スマート家電のようになった理由

創立75周年を迎えた2024年5月、日本電子は新しい透過電子顕微鏡(TEM)『JEM-120i』を発表した。電子顕微鏡というと電子銃の入る鏡筒が見えるものだが、『JEM-120i』の外観はオフホワイトの直方体。何の装置なのか外からはうかがい知れない。正面から見るとスマート家電のようにも見える。従来のTEMとは一線を画す製品だと感じられる。
『JEM-120i』のコンセプトは①Compact、②Easy To Use、③Expandableだという。これらのコンセプトが、どのようにこの形を作ったのか。開発チームにインタビューした。

大隅基礎科学創成財団理事長 ノーベル生理学・医学賞受賞者 大隅 良典 日本電子代表取締役会長兼 取締役会議長 栗原 権右衛門

Interview03

世界の科学技術の発展に向けて 基礎研究の未来像

「人のやらない」研究を続けて2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典氏と日本電子 会長 栗原権右衛門とで「基礎科学の振興と企業の役割」をテーマにお二人にお話いただいた。

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