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走査型電子顕微鏡JSM-T20が「分析機器・科学機器遺産」に認定

公開日: 2015/09/09

このたび、日本電子株式会社 (代表取締役社長 栗原 権右衛門) は、1976年から1996年まで製造した走査型電子顕微鏡JSM-T20に対し、一般社団法人日本分析機器工業会と一般社団法人日本科学機器協会より、「分析機器・科学機器遺産」として認定を受けました。

「分析機器・科学機器遺産」の認定制度は、歴史に残る分析技術 / 分析機器及び科学機器関連の遺産を適切に保存し、文化的遺産として次世代に継承していくことを目的に行われており、一般社団法人日本分析機器工業会と一般社団法人日本科学機器協会が選定し、認定しています。

電子顕微鏡は、最先端の研究や材料の開発に不可欠の装置ですが、当時、高額で高級な理科学機器のイメージが強く、先端研究者以外は、触れる機会のない装置でした。日本の科学技術のレベルを上げるには、このような先端装置を広く普及させることが大事と考え、低予算で購入可能な電子顕微鏡を開発しました。それが、走査型電子顕微鏡JSM-T20です。この装置は、価格が安いだけではなく誰でも操作が可能で、かつ、基本性能での妥協を排しました。微細な形態観察機能に特化することで、高分解能を維持しながら無駄を排除する設計により価格を抑えました。また、専門家でなくても使用できるような設計としました。一号機は、研究用として納入されましたが、その後、材料開発や品質管理を目的としてあらゆる分野の製造業に採用され、科学技術の発展に大きく貢献しました。この設計思想は以後の開発に引き継がれ今日の卓上型走査電子顕微鏡の普及の先駆けとなりました。本装置自体は技術革新の激しい走査型電子顕微鏡市場のなかで20年間大きな仕様変更なく受け入れられたのは特筆すべきで、最終的に979台が出荷されています。なお、1981年製造の本走査型電子顕微鏡は、製造後34年経過した現在でも正常に稼動できる状態で保存されています。JSM-T20型は走査型電子顕微鏡の「大衆化」に貢献した装置です。

9月2日 (水) 、JASIS 2015において、分析機器・科学機器遺産認定証授与式が行われ、認定証が授与されました。

 

走査型電子顕微鏡JSM-T20

 

分析機器・科学機器遺産認定証授与式

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