特長
270° 電子ビーム偏向です。
JEBG-102UH0電子銃 (180° 偏向型) と形状互換性があります。容易に置き換えが可能です。
-4 kV~-8 kVの加速電圧可変機能。チャンバーを大気開放せずに加速電圧の切替が可能です。
基板方向へ飛散する反射電子を著しく低減し、基板へのダメージや膜の吸収を低減させることが可能です。
反射電子トラップと組み合わせて、さらに反射電子ダメージを低減させることができます。
従来電子銃に比べ、電子銃内部の急激な圧力上昇による放電が発生しにくい構造です。
フィラメントアッセンブリの上部交換機構を採用し、フィラメントの交換やクリーニングが容易な構造です。
フィラメント寿命は、従来型フィラメントに比べて、大幅に長寿命化しています。
低圧端子ボックスは、左右取り付け可能な構造です。
JEBG-102UH0との形状互換性
ご注意
高圧導入端子の位置によっては、102電子銃と交換できない場合があります。上図のLの距離 (電子銃の固定ネジから電子銃端面までの距離) が違うため。JEBG-102電子銃からの載せ替えの場合は、既存チャンバー内レイアウトをご確認させていただきます。
溶跡例
電子ビームは蒸着材料に対して垂直に照射され、ビームスポットは真円に近くエネルギー密度が高いのが特長です。
更に高速のスキャニング機能を標準装備しているため、高融点で熱伝導の低い酸化物や昇華性材料への蒸着に適しています。
良好な溶け跡が得られ、広い成膜エリアにおいて 均一で再現性のある膜厚分布が得られます。
スポット
スキャン (XYスキャン)
スキャン (サークルスキャン)
反射電子トラップと組合わせて反射電子低減
従来電子銃に比べ、基板方向へ飛散する反射電子を著しく低減しました。
反射電子トラップと組み合わせることで、基板に入射する反射電子量を90%以上抑制できます。
基板へのダメージや膜の吸収を低減させることが可能です。
グラフは、反射電子トラップ有無の、基板に到達する反射電子量の測定値です。
タングステンペレットに、電子ビーム (加速電圧-6 kV, エミッション電流100 mA) を照射し、基板ドームに流れる電流から反射電子量を測定しました。
関連リンク
フィラメント寿命
2種類のフィラメントを用い、加速試験でフィラメント寿命を評価しました。
Φ0.55 スパイラル型 (102用)
Φ0.8 U字型 (60060用)
加速試験結果 (フィラメント断線までの時間)
加速試験条件
テーブル作成待ち
放電抑止構造
BS-60060DEBS / BS-60070DEBS電子銃は、従来電子銃に比べ、電子銃内部の急激な圧力上昇による放電が発生しにくい構造に設計されています。
6点ルツボ付きタイプ (オプション)
BS-60070DEBS 電子銃
垂直ポールピースタイプの電子銃です。
特長
(1) 垂直ポールピースの使用によるメンテナンス作業性の向上
ルツボ上にポールピースが存在しないため、アニュラー状の蒸着材料の取付と取り外しが容易に実施できます。
ルツボ上ポールピースの蒸気汚染に起因するコンタミ発生を防止できます。
ポールピースカバーを使用することによりポールピースを取り外すことなくクリーニングが容易に実施可能となります。 またポールピースの取り外しに起因するビーム位置変化を防止できます。
(2) ビーム位置ずれ防止構造
電子銃室内のポールピースの温度上昇を抑制する構造を備えているため、従来の垂直ポールピースタイプの電子銃と比較し、ビーム位置ずれが抑制できます。