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EDS分析用 特性X線 エネルギー表


EDS分析用 特性X線 エネルギー表


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JSM-IT800 / Windowless EDS分析で新たな探求を。

軽元素から重元素までストレスフリーなEDS分析を実現!
カーボンニュートラルが牽引役となり、素材開発はより重要となっています。電池材料で例えるとLiなどの軽元素からNi,Co,Mnなどの遷移金属までの幅広い解析が必要です。
半導体材料や触媒のナノ粒子の解析には特性X線をより効率良く、高感度で分析するニーズが増えています。
新開発のドライSD™ Gather-XはJSM-IT800に搭載可能 (※) なWindowlessタイプのEDSです。Li-K (54 eV) に代表される低エネルギー特性X線を含んだ全エネルギー帯域での高感度X線分析が可能、さらに、JSM-IT800と連動した安全機能とSEM/EDS統合ソフトウェアにより、使う方を選ばない安心・快適な操作性を提供します。

特長

全エネルギー帯の高感度分析

100 eV以下の特性X線 (軟X線領域) の検出

Windowless化により、1 keV以下のエネルギーの特性X線検出感度が大幅に向上したほか、Li-Kなど100 eV以下の軟X線領域も検出可能です。

全固体リチウムイオン二次電池負極材の分析事例

試料:全固体リチウムイオン二次電池のシリコン負極
分析条件:入射電圧 3 kV、WD 7 mm、照射電流 0.6 nA、取得時間 15 分
SEM:JSM-IT800 <SHL>

試料提供 :
豊橋技術科学大学 電気・電子情報工学系
教授 松田 厚範 先生

 

リチウム (Li-K: 54 eV) とシリコン (Si-L: 90 eV) のEDS MAP。エネルギーの近接する2つのピークを分離してマッピングすることにより、シリコン負極内でのリチウムおよびシリコンの分布が明らかになりました。

100eV以下のX線検出能力は、Windowless EDS 最大の特長です。

大立体角

大立体角化により、高いカウントレートでのEDS分析が可能です。大幅な測定時間の短縮、試料への電子線ダメージの低減に繋がります。

リチウムイオン二次電池正極材の分析事例

試料: リチウムイオン二次電池の正極材 分析条件: 入射電圧 1.5 kV (試料バイアス -5 kV)、 WD 7 mm 照射電流 4.8 nA、取得時間 13 分 SEM: JSM-IT800 <SHL>

活物質であるマンガン、コバルト、ニッケル、酸素、導電助剤であるカーボン、結着材の成分として含まれるフッ素のEDS MAP。電子線ダメージに弱く、表面に分布している結着材を分析するため、低入射電圧 (1.5 kV) にて分析した例です。

Standard EDS (ドライSD™ 100 mm²) と比較して、X線カウント量が高いため、ピーク分離の精度も向上し、より明瞭・正確なフッ素の分布を取得できました。

レーストラック型の検出素子を搭載したことで、試料に近接させることができ、大立体角化を実現。

高入射電圧分析

試料から発生した反射電子が検出素子に入射するのを防ぐ機構 (Electron Trap) により、入射電圧30 kVでも定性・定量分析が可能です。

半導体のSTEM/EDS分析事例

入射電圧30 kVでおこなった半導体材料のSTEM-EDS分析。

反射電子の入射を阻止しているため、反射電子由来のバックグラウンドの上昇を抑制するほか、検出素子へのダメージも回避します。

試料:SiCパワー半導体のFIB薄膜<br>
分析条件:入射電圧 30 kV、WD 8 mm<br>
照射電流 4.1 nA、取得時間 5 分<br>
SEM:JSM-IT800 <SHL><span class="m-sup">※1</span>

 

EDS相マップ / Gather-X

EDS相マップ

  • Deben社製STEM検出器を使用。

  • EDS相分析ソフトウェアはオプションです。

EDS相分析ソフトウェア※2により、単一の元素ごとではなく、複数元素の化合物として、各相を判別することも可能です。

 

 

高空間分解能MAP

短WD/BDモード分析

標準WD (7 mm) よりも短いWDでの定性分析に加え、試料ステージバイアスを印可するBDモードと組み合わせることで、低入射電圧による高空間分解能EDS MAPの取得が可能です。

触媒 (ナノ粒子) の分析事例

WD 4 mm、倍率200,000倍での酸化チタン上の銀ナノ粒子 (約18 nm) のEDS MAP。高空間分解能でのEDS MAPは、触媒などの微小な粒子に有効です。


試料:酸化チタン上の銀ナノ粒子
分析条件:入射電圧 5 kV (試料バイアス -5 kV)
     WD 4 mm、照射電流 1 nA、取得時間 9 分
SEM:JSM-IT800 <SHL>


クリーム色:Ag-L、紫色:O-K + Ti-L

JSM-IT800の持つ力を最大限に引き出し、SEM/EDS分析をおこなうことができます。

 

 

使いやすさと安心操作

EDSインテグレーション

JSM-IT800のSEM制御ソフトウェア (SEM Center) での操作が可能です。SEMによる観察とGather-XによるEDS分析をシームレスにおこなえます。

 

SEM Center上でEDS分析 (点・エリア・MAP・線) を実行可能です。
Live Analysis やLive MAPによるスクリーニング機能も充実しています。

JSM-IT800連動の安全機能

電子顕微鏡メーカーならではの安全機能により、JSM-IT800とGather-Xが連動し、安心の操作を提供します。

検出素子保護システム

冷却された検出素子の、大気曝露による故障を防止するシステム。検出素子が冷却中の場合、SEM試料室の真空度は制限されます。

SEMステージとの衝突防止システム

挿入位置で各種試料ホルダーとの衝突を防止するシステム。 試料ホルダーの大きさに合わせて、ステージの移動制限が掛かるので、安心して分析ができます。

各種アタッチメントとの衝突防止システム

JSM-IT800に搭載されるアタッチメントとの衝突を防止するシステム。挿入位置で衝突するアタッチメントが存在する場合は、Gather-Xの挿入位置が自動で制限されます。


挿入されているアタッチメントと衝突しない場合、 Gather-Xは挿入位置で分析が可能です。


挿入されているアタッチメントとの衝突を防ぐために、 Gather-Xの挿入位置が制限されます。

 

 

特長 (応用編)

軟X線領域の化学状態分析 ~SEM/Gather-X/SXES~

YUKOGUSHI Application

1keV以下の軟X線領域の化学状態分析が可能な軟X線分光器(SXES)とGather-XをJSM-IT800に同時装着することができます。短時間で元素情報を取得できるGather-Xを軟X線領域を含むX線のスクリーニング分析装置として利用することで、軟X線分光器による化学状態分析のスループットが向上し、かつ、ダメージレスな分析を提供します。

全固体リチウムイオン二次電池のSEM/EDS/SXES分析事例
試料断面作製

84%充電後の全固体電池のシリコン負極をGather-XとSXESで分析した事例です。試料は非曝露対応の冷却式断面試料作製装置"クロスセクションポリッシャ™: CP"にて断面試料を作成しました。

非曝露冷却CP: IB-19520CCP

試料: 全固体リチウムイオン二次電池
試料提供: 豊橋技術科学大学 電気・電子情報工学系
教授 松田 厚範 先生
観察

充電されたシリコン負極には反射電子像で粒子内にコントラスト差があることが確認ました。

走査電子顕微鏡: JSM-IT800

観察条件: 入射電圧3 kV, WD10 mm
EDS分析条件: 照射電流 2 nA, 取得時間 16分
SXES分析条件: 照射電流 20 nA,
取得時間 各エリア5分 (30秒×10回積算)
SEM: JSM-IT800 <HL>
元素分析

Gather-XによるEDSマップでLiとSIの分布が明らかになり、負極材上方においてLi濃度が低く、Si濃度が高い様子から、Liの吸蔵が十分でない箇所があることがわかります。

EDSマップとウィンドウレスEDS:Gather-X
化学状態分析

Gather-Xで取得したLi-KとSi-LのEDSマップで注目した青枠部 (エリア1) と赤枠部 (エリア2) を軟X線分光器で分析すると、Si L発光において半値幅・ピーク形状に差があるため、エリア1とエリア2でLi-Si合金の結晶構造に違いがあることが示唆されました。

軟X線分光器: SS-94000SXES

軟X線分光スペクトル

Multi Gather-Xによる効果

JSM-IT800にGather-XをDual・Tripleとマルチに装着することができます。分析の高速化により測定時間の短縮を図れるほか、試料の凹凸による影の低減、電子線ダメージの低減も期待できます。

さらなる高速化

半導体の品質管理や検査などで分析のさらなる高速化が求められる場合、 Gather-Xのマルチ化が有効です。

マルチ構成時でも各検出器のディメンション (挿入距離・取出角・標準WD) は同じであるため各検出器の検出効率は同等です。さらには合算時の定量分析も可能です。

ICチップ断面における各レイヤー層のEDSスペクトル・マップです。Gather-Xを2本使用した場合はX線感度が2倍になるため、30 nmのTaのレイヤー層も短時間でマッピングが可能です。

Ta-M (Gather-X 2本)
Ta-M (Gather-X 1本)
試料: ICチップ断面 (CP断面加工)
SEM: JSM-IT800<is>
分析条件: 入射電圧3.5 kV(試料バイアス-2 kV),
WD8 mm, 照射電流0.9 nA,
取得時間 8分
試料の凹凸による影の低減

斜入射型のEDS検出器は、試料の凹凸の影響でEDSマップに影ができる場合があります。Gather-Xをマルチ装着することで、この影を低減してマッピングを得ることができます。

メッシュ試料 (ベース: Al, メッシュ: Cu) をGather-XでEDSマッピングすると、メッシュによりベースのAlに影ができてしまいます。Gather-Xを対向に装着することで、影を抑えることができます

 

電子線ダメージの低減

検出器をマルチ化することで検出効率が向上し、低照射電流もしくは短時間で十分な信号を得られるため、有機系材料など電子線ダメージを負いやすい試料でも電子線ダメージを抑えてEDS分析することができます。

無機物を含むセルロースをGather-X 1本でEDS分析した結果、分析後の試料表面に電子線ダメージが入っていることを確認しました。これに対し、Gather-X 3本にすることで1/3の照射電流量で同等のX線入力計数率が得られ、ダメージを抑えた分析が可能となりました。

Gather-X 1本
Gather-X 3本
試料: 無機物を含むセルロース
(Osコート3 nm)
SEM: JSM-IT800<is>
条件: 入射電圧6kV, WD8mm,
取得時間 5分
入力計数率10,000cps
Gather-X 1本時照射電流180 pA
(上図)
Gather-X 3本時照射電流60 pA
(下図)

仕様・オプション

検出可能元素 Li ~ U
エネルギー分解能 129 eV以下 (Mn-Kα)
59 eV以下 (C-Kα)
検出素子タイプ SDDタイプ
検出素子面積 100 mm2
対応入射電圧 30 kV以下
対応真空モード 高真空モード
検出素子冷却方式 ペルチェ冷却
駆動方式 モーター駆動
安全機能 JSM-IT800の真空度と連動した検出素子保護システム (高真空モード時のみ検出素子の冷却が可能)
ステージや他アタッチメントとの衝突防止システム
Gather-X制御 SEM制御ソフトウェアに組み込み
適用機種 JSM-IT800<HL>, JSM-IT800<SHL>, JSM-IT800<SHLs>, JSM-IT800<i>, JSM-IT800<is>
設置条件 室温:20 ± 5 °C
湿度:60%以下 (結露なし)
マルチ検出器 Gather-X同士最大3本まで同時構成可能
Standard EDSとの同時構成可能

本体

SDDコントローラー

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