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新型原子分解能電子顕微鏡 "GRAND ARM™2" 登場!

原子分解能電子顕微鏡JEM-ARM300F "GRAND ARM™" を さらに進化させ、低加速から高加速までさまざまな加速電圧にて、超高空間分解能観察と高感度分析を両立させました。

特長

 

特長1

新開発対物レンズFHP2

加速電圧300 kV対応の超高空間分解能観察用対物レンズポールピースFHPの性能はそのまま維持しつつ、大面積(158 mm2)SDDのX線取り出し角、検出立体角が向上するようにポールピースの形状を最適化しました。
その結果、超高空間分解能の性能を持ちながら、FHPの2倍以上の実効X線検出感度が実現しました。

GaN[211]の原子分解能HAADF/ABF像およびEDSマップ。

 

特長2

エンクロージャーカバー

GARM ARM™2では、TEMの鏡筒をボックス型のエンクロージャー (標準構成) でカバーしました。これにより、気流や室温変化、騒音などの外乱の影響を低減し、装置の安定性が向上しました。

 

特長3

ETAコレクター & JEOL COSMO™
Quick & Accurate収差補正

JEOL COSMO™では、アモルファス領域から、2枚のロンチグラムを取得して、収差を計測・補正します。したがって、専用の試料なしで、Quick & Accurate収差補正を行うことが可能です。

 

特長4

安定性の向上

新型冷陰極電界放出形電子銃 (CFEG) では、排気量を強化した小型ポンプを採用しました。
これにより、電子銃エミッター近傍の真空度が向上し、エミッションおよびプローブ電流の安定性が向上いたしました。さらに、ポンプが小型されたことにより、CFEGの重量もおよそ100 kg軽減したことで、TEM本体の振動に対する抵抗力が強化されました。

また、他にも電気的、機械的な安定性を強化することにより、装置全体の安定性、性能の向上を達成いたしました。

加速電圧 GRAND ARM™
(FHP)
GRAND ARM™2
(FHP2)
300 kV 63 pm 53 pm
200 kV 78 pm 63 pm
80 kV 136 pm 96 pm
60 kV 136 pm 96 pm
40 kV 192 pm 136 pm
加速電圧 GRAND ARM™
(WGP)
GRAND ARM™2
(WGP)
300 kV 82 pm 59 pm
200 kV 105 pm 82 pm
80 kV 136 pm 111 pm
60 kV 192 pm 136 pm
40 kV 313 pm 192 pm

GRAND ARM™とGRAND ARM™2のSTEM像保証分解能 (STEM ETAコレクター搭載時)。

 

特長5

OBF システム (オプション)

OBF STEM(Optimum Bright Field STEM)は、分割STEM検出器で得られた各セグメント像を位相像再生の元データとして使用し、専用のフーリエフィルターを用いて画像のS/N比を最大化する新しいイメージング手法です。重元素と軽元素の両方に対し、極めて低い電子線量で高いコントラストを実現します。
標準的な環状暗視野・環状明視野STEM法では観察が困難な電子線に弱い物質に対しても、高いコントラストを維持しつつ、且つ幅広い倍率で簡単に解析することができます。

K. Ooe, T. Seki, et al., Ultramicroscopy 220, 113133 (2021)

STEM Low Dose Imaging

ゼオライトや金属有機構造体 (MOF) などの電子線に弱い材料では、照射電子線量を抑えつつ、軽元素を高いコントラストで観察する必要があります (通常、プローブ電流は1.0 pA未満)。
OBF STEMは、このような低電子線量での実験に非常に有効であり、低ドーズ条件かつ原子分解能レベルでのSTEM観察を実現します。

MOF MIL-101 (左) およびMFIゼオライト (右) のOBF STEM像は、いずれもシングルショットで取得され、FFTパターン上で1Åという高い空間分解能が確認できています(右挿入図)。さらにスタック画像平均 (左挿入図) により、分解能とコントラストが非常に高いレベルで両立されていることが確認できます。

試料: MOF MIL-101
装置: JEM-ARM300F2
加速電圧: 300 kV
収束半角: 7 mrad
プローブ電流: < 0.15 pA
挿入図) 50フレーム平均
試料ご提供: Prof. Zhenxia Zhao, Guangxi University

試料: MFI ゼオライト
装置: JEM-ARM300F2
加速電圧: 300 kV
収束半角: 16 mrad
プローブ電流: 0.5 pA
挿入図) FFTパターン

High Contrast Imaging for Light Elements

OBF STEM法は、軽元素観察にも非常に適した手法です。低加速電圧での観察においても、高いコントラストと空間分解能を両立させることができます。
OBFの高いドーズ効率と合わせ、試料へのダメージを大きく軽減することが可能です。

試料 : GaN [110]
装置 : JEM-ARM200F
加速電圧 : 60 kV
収束半角 : 35 mrad

試料 : グラフェン
装置 : JEM-ARM200F
加速電圧 : 60 kV
収束半角 : 35 mrad

高加速電圧での観察では、より高い空間分解能が実現可能です。
高いコントラストを維持しつつ、サブオングストロームでのSTEM像観察を実施することができます。

試料 : β-Si3N4 [0001]
装置 : JEM-ARM200F
加速電圧 : 200 kV
収束半角 : 24 mrad
挿入図) 10 フレーム平均

試料 : GaN [211]
装置 : JEM-ARM300F2
加速電圧 : 300 kV
収束半角 : 32 mrad
挿入図) 20 フレーム平均

  • SAAF Quad構成時はe-ABF (enhanced ABF) は利用できません。

Live OBF Imaging

電子線に弱い試料に対しては、視野探しから像取得までの全ての操作を低ドーズ条件下で行う必要があります。
このような場合、OBF STEMのライブイメージングは必須の機能となります。
OBFライブイメージング機能は、OBFシステムに標準で含まれていて、シンプルなGUI制御で、通常のSTEM像観察に近いシームレスな表示更新が可能です。

動画

Live observation of OBF-STEM images with JEM-ARM200F

◆◆上のボックス内の再生ボタンをクリックするとムービーが始まります(約1分)◆◆

関連リンク

  • ニュースリリース

仕様・オプション

本体

バージョン 超高分解能構成 高分解能分析構成
対物レンズ
ポールピース
FHP2 WGP
標準加速電圧 300 kVおよび80 kV
電子銃 冷陰極電界放出形電子銃
STEM分解能 300 kV / 80 kV STEMコレクター搭載時
53 pm / 96 pm 59 pm / 111 pm
TEM分解能 300 kV / 80 kV TEMコレクター搭載時
格子分解能 50 pm / - 格子分解能 60 pm / -
非線形情報限界
60 pm / 90 pm
非線形情報限界
70 pm / 100 pm
線形情報限界
90 pm / 160 pm
線形情報限界
100 pm / 170 pm
最大試料傾斜角 分析用2軸傾斜試料ホルダー使用時
X:± 30°/ Y:± 27° X:± 36°/ Y:± 31°
高傾斜試料ホルダー使用時
X:± 90° X:± 90°

カタログダウンロード

アプリケーション

JEM-ARM300F2に関するアプリケーション

ギャラリー

Movie

JEOL Atomic resolution EDS map by GRAND ARM™2 with FHP2 pole piece and 158mm2 dual SDD system

◆Click the "replay" button in the box above, and the movie will start(about 1.5 min.)◆

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