MICCS-NMR応用例①ラジカル付加反応~反応経路解析編~
NM060006
反応
アミン類の合成に用いられる、Et3B(トリエチルボラン)のオキシムエーテルへのラジカル付加反応です。反応過程においては、ホウ素錯体中間体の存在が示唆されていますが、水分子存在下では速やかに反応が進みます。
【試料ご提供】神戸薬科大学薬品化学研究室
内藤 猛章 先生
宮田 興子 先生
上田 昌史 先生
測定方法
それぞれの流量比を変えることで、原料の濃度比率をコントロールしています。原料(オキシムエーテル)にEt3Bを加えていき、原料とEt3Bが1対1になったところからCH3OHを加えています。これにより、原料のスペクトルから中間体のスペクトル、更には生成物のスペクトルへと変化しています。
1M oxime ether | 1M Et3B | 1M CH3OH |
10.0 | 0.5 | 0.0 |
9.0 | 1.0 | 0.0 |
8.0 | 2.0 | 0.0 |
7.0 | 3.0 | 0.0 |
6.0 | 4.0 | 0.0 |
5.0 | 5.0 | 0.0 |
5.0 | 5.0 | 0.5 |
4.5 | 4.5 | 10. |
4.0 | 4.0 | 2.0 |
3.5 | 3.5 | 3.5 |
2.0 | 4.0 | 2.0 |
1.0 | 5.0 | 5.0 |
*CH2Cl2の信号は消去しています。
JNM-ECA500
積算回数(1データ) 16回
繰り返し時間 約10秒