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フッ素含有化合物へのアプリケーション例

NM200004

ROYALプローブ™ HFXはRFチャンネル数の拡張されていない汎用機においても1H,19F,13C(X核)の同時照射が可能で、多核種も高感度に測定できるマルチ プローブです。以下に JNM-ECZ400SとROYALプローブ™ HFXの組み合わせで使用できるフッ素含有化合物に対して有効な測定例を紹介します。

測定1:13C, 1H, 19Fの三重共鳴測定の例

19Fを含む化合物の13CスペクトルはJCFの大きなカップリングにより複雑に分裂し、信号強度も低下するため解析が困難になります。
このような化合物では図1に示す通り13C測定時に1Hと19F両方をデカップリングすることでスペクトルを単純化、高感度化し解析が容易になります。

測定2:1H -19F 異種核COSY測定

19Fを含む化合物では1H-1H COSY,19F-19F COSYと合わせて1H-19F異種核COSY(図2)も構造解析に有効な測定手法になります。

図1:13Cスペクトルの比較

図1: 13Cスペクトルの比較

  • 試料: 5% 1H,1H,2H,2H-perfluoro-1-octanol/CDCl3,
  • 13C測定: 積算各128回(測定時間7分)
  • 1H-19F HETCOR: 積算2回(測定時間8分)

CF3CF2CF2CF2CF2CF2CH2CH2OH

図2:1H-19F 異種核COSY

図2: 1H-19F 異種核COSY

測定3:1H -19F HOESY

Trifluridineは deoxyuridineのトリフルオロメチル誘導体であり抗悪性腫瘍剤ならびに抗(ヘルペス)ウイルス剤として利用されます。このようなヘテロ環にトリフルオロメチル基を含む化合物は医薬品では多く存在します。 Trifluridineの1Hと19Fは化学結合では4結合離れているため、1H-19Fのカップリングを確認することは一般的に難しい構造です。このような化合物に対して19Fと空間的に近い1Hのみを選択的に検出する手法として一次元HOESY法(図3)が有効です。二次元のHOESYで解析を行うと数時間の測定時間が必要ですが、一次元で測定することで数分で簡便に解析できます。
図4の結果より19Fと空間的に近い1H が8.65ppmの信号であるとわかります。

図3:一次元 1H-19F HOESY パルスシーケンス

図3: 一次元 1H-19F HOESY パルスシーケンス

図4:一次元 1H-19F HOESY

図4: 一次元 1H-19F HOESY

試料:100mM Trifluridine/DMSO-d6
上段:1H 積算8回(測定時間1分),
下段:HOESY 積算16回(測定時間2分), 混合時間=1s

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