PROFESSIONALINTERVIEW

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世界の科学発展に貢献する会社を支える
最後の関門、「調整」という業務

日本電子山形株式会社
Y. I.

日本電子山形株式会社
K. K.

世界の科学発展に貢献する会社を支える
最後の関門、「調整」という業務

日本電子山形は日本電子グループの生産専門会社として2002年に設立された。現在、日本電子製品の約★60%★ (製品本体ベース) の生産を担う主力工場である。日本電子山形に勤務するY. I.とK. K.は共に、製品出荷前の最終確認である「調整」を担っている。Y. I.は透過電子顕微鏡 (TEM)、K. K.はフィールドエミッション電子プローブマイクロアナライザー (FE-EPMA)の担当だが、共に日本電子の品質を守るための「最後の関門」として責任とやりがいを感じている。

大事にしたい、ものづくりに対する
「プロフェッショナル意識」

Y.I.は、現在、ハイエンド透過電子顕微鏡(TEM)である「JEM-ARM200F」という機種のJET(配線作業)~FET(電気調整)~FT(ファイナルテスト/最終調整)~出荷用解体作業までを担当している。
Y.I.「私は山形出身で、高校卒業後は県内の短大でメカトロニクスを学びました。
地元の企業に就職したいという思いがあり、インターン先を選ぶ際に父から日本電子山形を勧められました。調べてみると、電子顕微鏡という高度な技術に携わる会社だと知り興味を持ちました。短大の先輩も多く入社していたことから安心感があり、実際にインターンで職場の雰囲気の良さを感じられたため、入社を決めました。」
Y.I.「電子顕微鏡のことは一切分からず、ちゃんと仕事できるか不安でしたが、入社後研修をしてくれた先輩が的確にアドバイスをくれる方で。配属先の上司や先輩も丁寧に教えてくれたので、日々不安はなくなっていきました。」

K. K. は、フィールドエミッション電子プローブマイクロアナライザー (FE-EPMA) の「JXA-iHP200F」を担当し、そのFTがメイン業務だ。
K. K.「工業高校卒業後、地元の短大を卒業し、日本電子山形に入社しました。当社は消費財ではなく、特徴的な装置を製造するメーカーということもあり、両親は社名を知りませんでした。この会社で扱う電子顕微鏡がどのようなものかを説明しましたが、私自身も当時は詳しく理解していたわけではありません。入社する際に、世界の科学技術の発展に必須な走査電子顕微鏡 (SEM) という装置を作る企業と知りました。入社後はSEMのFTを担当し、現在ではFE-EPMA のFTを担当しています。JEOLのSEMとFE-EPMAは「はやぶさ」のイトカワ微粒子の解析に使われたと聞き、「そんなすごい装置に自分も関わっているんだ」と素直に驚きました。」

工場内では、さまざまなキャリアやスキルを持った多くの人が働いている。社内の雰囲気はどうなのだろうか。
K. K.「社員の平均年齢が、30歳強と若いこともあり、社員の横同士のつながりが強く、社内でのコミュニケーションが円滑であると感じます。先輩たちは、こちらがわからないことに対して、丁寧に教えてくれます。調整作業は経験がものをいう世界で、難しい局面も多々ありますが、トラブルがあると優しく周囲が教えてくれます。これまで、電気系の勉強を専門的にしてこなくても、ここで学びながら十分に活躍できる、仕事ができるようになると思います」
Y.I.「コミュニケーションが取りやすく、横のつながりもあって働きやすい会社だと感じます。OJTの体制が整っていて、先輩がしっかり面倒を見てくれるので、たとえミスをしても今後どうしていくか先輩が一緒に考えてくれる、安心して働ける環境だと思いました。」

出荷前の最終確認役としての、
プレッシャーも

両者は、調整という業務を行っているが、どのような仕事なのだろうか。
K. K.「私たちの部署が、製造の最終工程を担います。そこから出荷までを担当するので、問題や不具合がないか、見落としがないように確認を徹底しています。FTは1から6までのステップがあり、全ステップを1台について2~3週間かけて確認・調整作業を行っています。このテストでNGが出る場合も少なくないので、例えば不具合が発見されたパーツの交換なども私たちの役目です。最終工程を担う仕事であり、私たちの調整が、製品品質に直結すると思っています。電子的なチェックと共に、基準に対する像の移動量などを目で見て確認します。この目検で基準から外れていることを見つけることもあります。」
Y.I.「出荷が立て込んだ際には、皆が臨機応変に手伝い、一人だけに負担が集中しないよう支え合っています。みんなで協力し、納期に遅れず出荷できたことは、とても印象に残っています。」

そんな両者だが、業務に対するモチベーションはどこにあるのだろうか。
K. K.「自分なりに完璧を目指し、製品を出荷できること。最後の関門としての立場にやりがいを感じます」
Y.I.「電子顕微鏡の調整は経験がものを言う世界で、台数をこなして初めて見えてくる特性や判断があります。経験が足りない部分は、知識で補えるよう、積極的に学ぶようにしています。
先輩方の説明やこれまでの事例をもとに、自分で考えて調整作業やトラブル対応ができたときは、大きな達成感を得られます。
こうした積み重ねによって生まれる「もっと成長したい」という思いが、現在の自分の大きなモチベーションになっています。」

日本電子は縁の下の力持ちとして、科学技術の発展に寄与しているが、最後の関門である、調整チームのプロフェッショナル意識が一役買っているのは間違いない。

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