JSM-IT800 ショットキー電界放出形走査電子顕微鏡

JSM-IT800は自社製エネルギー分散形X線分析装置(EDS)を標準搭載し、新開発の操作GUI「SEM Center」とフルインテグレーションすることにより、観察から元素分析までより楽にNonstopでデータを取得できます。
高性能と使いやすさを進化・融合させたことにより作業効率50%以上の向上を実現し、日々の測定をハイスループット化します。

FEATURE1

FEATURE 1
ハイブリッドレンズバージョン(HL)/
スーパーハイブリッドレンズバージョン(SHL)

電磁場重畳型対物レンズをベースとした2つタイプの対物レンズを設定し、お客様の様々なニーズに応じた2種類の装置を提供します。これにより、磁性体から絶縁体まで、さまざまな試料を高空間分解能で観察・分析することができます。

FEATURE2

FEATURE 2
JSM-IT800〈SHL〉の検出システム

試料:ICチップ断面(表面エッチング、オスミウムコーティング)、入射電圧:5.0 kV(試料バイアスなし)、観察モード:SHL、検出器:UHD, UED(反射電子モード)
UHDで二次電子像、UEDで反射電子像を観察できます。

試料:セルロースナノファイバー(CNF)、入射電圧:0.2 kV、観察モード:BD、検出器:UHD+UED(加算モード)
試料提供:京都大学生存圏研究所教授 矢野 浩之様
有機繊維であっても電子線によるダメージを抑えて観察できます。

FEATURE3

FEATURE 3
新・反射電子検出器

BED(通常の反射電子検出器)の他、SBED(シンチレーター反射電子検出器)やVBED(多目的反射電子検出器)を搭載することが可能です。

SBED( シンチレーター反射電子検出器)

検出器にシンチレーターを用いることで、半導体素子よりも応答性および検出感度が向上しました。

  • 試料:マウス腎臓の超薄切片(コントラスト反転)
    入射電圧:5.0 kV、スキャン速度:0.04 μsec/pixel
    5120 × 3840 画素で取得。

    高速スキャンで生物切片を観察

  • 試料:トナー
    入射電圧:1.5 kV

    低入射電圧で組成像を観察

  • 試料:鋼板(転位の観察)
    入射電圧:25 kV

    高入射電圧で転位像を観察

VBED( 多目的反射電子検出器)

5分割の半導体型検出素子により、観察目的に応じて信号を選別することができます。

角度選別

  • 試料:蛍光体、入射電圧:3.0 kV

反射電子の取込角度によって、内側の素子では組成情報が強調され、外側の素子では凹凸情報が強調されます。
また、内側の素子を用いることで、Al 蒸着膜より深部にある蛍光体も明るく観察できています。

4方向から取得した二次元像を用いて三次元像を再構築することができます。

高空間分解能EDSマップ

数10nmの微細な銀ナノ粒子でも元素マップで可視化することができます。

2パターンの試料交換方式

大型試料の交換に適したドローアウト

光学像の取得は両方の
交換方式に対応

スピーディーでクリーンな試料の出し入れを可能にする試料交換室