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高温測定用温度可変装置(50~400℃測定)

ER070004

JEOLでは、新たな樹脂素材や機能性材料の高温状態でのESR評価をしたいとのご要望に応え、手軽に使用できる温度可変域50~400℃の高温測定用温度可変装置(通称400℃-VT)を開発いたしました。(写真はコントロールユニット)

本装置の特徴は、FA本体からRS232C通信によりオンライン制御できることと、温度制御媒体として室内の空気を利用することです。既にご提供している高温キャビティ(ES-HTXA 温度可変域50~600℃)は窒素ガスを利用するため、準備の煩雑さや使用時間の制限がありました。これに対し400℃-VTでは、より簡便に長時間の測定を行うことが可能です。

また本システムは、オンライン制御により、自動的に温度を上昇させることができます。その後、同様に温度を下げて可逆性を評価することも可能です。また、温度変化により試料のマイクロ波特性が変化する場合に備え、マイクロ波周波数の自動サーチ機能を併用することができます。400℃までの温度で生成する素材中のラジカル挙動および、素材の劣化メカニズムの研究に本400℃-VTが有用な情報を提供いたします。

図は、ベークライトを試料として、室温(21℃)で測定した後、50℃ずつ400℃まで昇温測定して得られたスペクトルです。ここでは目的温度に達した直後に測定を行いました。低温域で見られたg=2.0047の信号は100℃以上で減少していき、250℃以上で新たなg=2.0034の信号が出現し増加していき、400℃でg=2.0029を与える信号へと変化しました。300℃以上での信号増加が顕著であったため、図では300℃以上で得られたスペクトルを1/20に縮小したAmpで右側に表示しました。得られたg値から、これら信号のうち低温域で認められたのは、原料に由来する-C-O(フェノール性-C-O等)、高温域で生成したラジカル種はベークライトが分解して生じる-Cであると考えられました。この結果は、250℃以上の高温域でベークライトの分解反応が進行することを示しています。これらラジカル種のそれぞれの温度での安定性も、興味深い情報を与えるものと期待されます。

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