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感度の高いスペクトルを得るためのフリップ角 ~Ernst角の意味

NM130017

縦緩和時間T1が⻑い試料に対するシングルパルス測定では、短いくり返し時間RDで測定を⾏うために90°よりも小さなフリップ角βのパルスを用いることがあります。1回のシングルパルス照射による信号強度をフリップ角βの関数として表すと(下図)、T1 がRDに⽐べて⻑いほど(x=RD/T1 が小さいほど)、確かに最⼤感度を与えるフリップ角βoptは90°より小さくなります。この角度をErnst角と呼び、cos βopt = exp(-RD/T1) で与えられます[1,2]。

設定すべきRDとcoptの組み合わせを 表にまとめます。



適切なくり返し時間RDとErnst角βoptを組み合わせた測定では、左図のように一定の測定時間あたりに得られる信号感度が最⼤になります[3]。

参考文献

  1. R. R. Ernst, G. Bodenhausen, and A. Wokaun, “Principles of Nuclear Magnetic Resonance in One and Two Dimensions”, Clarendon Press, 1987, pp124-125.
  2. T. D. W. Claridge, “High-Resolution NMR Techniques in Organic Chemistry”, Second Ed., Elsevier, 2009, pp99-102.
  3. T. Nakai, New Glass, 28(2), 17-28 (2013).

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