13C CPMAS NMR測定による⾼分⼦の分⼦量評価〜ポリスチレン末端炭素信号の観測
NM140001
13C CPMAS測定は定量性に乏しいと言われていますが、状況によっては満足すべき定量性を示すことがあります。下図はポリスチレン(分子量4,000、モノマーユニット数38)の定量DDMAS、CPMASスペクトルであり、末端CH2およびCH3の信号強度とその他のピークの信号強度の比から、ともにユニット数がおおよそ40であることが分かります。こ のことは短時間で実行できるCPMAS測定で分子量の定量ができる可能性を示しています。
右図に分子量が4,000、25,000、50,000のポリスチレンの13C CPMASスペクトルを示します。末端CH2およびCH3の強度を比較すると、分子量25,000の強度は分子量4,000の強度の約1/5、分子量50,000の強度は分子量4,000の強度の約1/10になっています。このことから末端炭素の信号強度はほぼ正しい分子量を反映していると言えます。