ローレンツ電子顕微鏡法を用いた磁気スキルミオンの考察
日本電子news Vol.47 No.1
于 秀珍1、十倉 好紀1,2
1理化学研究所 創発物性科学研究センター、2東京大学 大学院工学系研究科
はじめに
本研究で取り上げたスキルミオン(Skyrmion)は、1960年ごろ、イギリスの理論研究者Tony Skyrmeが核物理学の分野において提唱したトポロジカル(位相幾何学的)な粒子構造模型である[1]。その後の1989年、スキルミオンの概念はロシアの物性物理学者Olexiy Bogdanovにより電子スピン系に導入され、固体中におけるその存在が理論的に予言されていた[2]。磁気スキルミオンにおいては、Fig.1(a)に模式的に示すように、外側のスピンと中心のスピンと上下逆に向き、その間のスピンは徐々に方向を変え、渦のように回転している[3,4]。渦の回転方向はスキルミオンヘリシティーと呼ばれ、物質の結晶構造(掌性など)に依存する。また、スキルミオン中の隣接スピンが相互に傾いて、立体角をなす(Fig.1(b)の左図)。この立体角はスピンカイラリティーと定義され、通過した伝導電子に有効な磁場(創発磁場)を与える(Fig.1(b)の右図)[5]。この創発磁場は伝導電子のスピンと強く相互作用し、ローレンツ力を生じる[5,6]。伝導電子がこのローレンツ力で偏向され、トポロジカルホール効果をもたらす。同時に、スキルミオンのホール運動が誘起される[5]。スキルミオンの運動に伴い、一種の電磁誘導によって創発電場も生成される[5-7]。また、スキルミオンは整数のトポロジカル数によって特徴づけられ、一度生成すると準安定な粒子として振る舞い、物質中の不準物や結晶欠陥などのピン止めを容易に回避できる[8,9]。さらに、スキルミオンを駆動する臨界電流密度値は106A/m2 程度で、従来の磁壁を駆動する電流のおよそ10万分の1である[10]。次々に明らかになった上記のような特性によって、スキルミオンは物性物理から応用の可能性まで魅力が満ちており、その研究が近年になって急速に展開されている。
2009年、非中心対称性のB20型立方晶構造を持つMnSiにおいて、中性子小角散乱実験を基にスキルミオンがつくる結晶格子が発見された。MnSiはキラル(反転対称をもたない)結晶構造を持つため、基底状態の磁気構造がらせん構造である。らせんのヘリシティー(スピンのひねり方向)は結晶のキラリティーと1対1の相関をもつ[11,12]。また、らせんの周期は、隣接スピンの強磁性交換作用係数とジャロシンスキー・守谷相互作用係数の比に比例し、およそ19nmである[3]。らせんの伝播ベクトルに対して垂直な磁場を印加することで、結晶方位に関係なく、六方対称をもつスキルミオン格子が観察されている。しかし、中性子小角散乱実験では、スキルミオン格子は出現する温度範囲が極めて狭く、らせんの磁性転移温度(TN)直下の僅か数ケルビンの狭い温度領域でしか観察されなかった[3]。一方、モンテカルロ・シミュレーションによって、二次元的な薄膜試料において、スキルミオン格子が比較的安定に存在しうることが予測された[4]。透過型電子顕微鏡(TEM)のサンプルは必然的に薄膜(通常200nm以下)になるため、透過型電子顕微鏡による観察が中性子回折法等の他の手法に比べて、スキルミオンを捉えるのにより有効であると考えられる。また、ローレンツ電子顕微鏡法(後に詳細を紹介する)[13]と位相計測法(強度輸送方程式法)[14]を併用することによって、磁化の空間分布をナノレベルでマッピングすることも可能である。2010年、我々は、同じB20型結晶構造をもつらせん磁性体Fe0.5Co0.5Siの薄片(膜厚およそ20nm)を作製し、磁場下のローレンツ顕微鏡法でスキルミオン結晶を電子顕微鏡中に生成し、実空間観察に成功した[4]。本稿では、磁場下のローレンツ電子顕微鏡法を用いて、磁気スキルミオンを生成し、更に磁場・電流でスキルミオンを駆動しながらその場観察する技術を紹介する。
【Fig.1 (a)プロッホ型スキルミオンの模式図。カラーと矢印はスピンの分布を示している。(b)スキルミオン中の隣接するスピンが作る立体角(左図)と相互に傾いたスピンのループで創発磁場(仮想的磁束)が発生する模式図(右図)。(c)トポロジカルホール効果とスキルミオンホール運動の模式図。スピン偏極電子(電流)はスキルミオンを通過するとき、電子がスキルミオンに付随している創発磁場によるローレンツ力を受け、ホール効果が生じる。ローレンツ力の反作用を受け、スキルミオン自身がホール運動をする。】
磁場下のローレンツ電子顕微鏡法
Fig.2(a)に汎用ローレンツ電顕法の模式図を示す。試料の内部磁化と入射電子線の相互作用により、電子線および試料の面内磁化と直交する方向にローレンツ力が生じる。このローレンツ力によって、電子線が偏向され、不足焦点(アンダーフォーカス)面と過焦点(オーバーフォーカス)面上に、磁壁に対応する明暗の磁気コントラトが現れる。このように不足焦点面と過焦点面上に像を形成する方法はデフォーカス法とも呼ばれる。標準的なローレンツ電顕法は、強磁性体の自発磁化を観察するのが主たる目的である。Fig.2 (b)-2 (d)はそれぞれ、180度磁壁、ストライプ磁壁とらせんストライプ構造のアンダーフォーカスローレンツ電顕像である。これらの磁区構造に対応した面内磁化ラインプロファイルがFig.2 (e)-2 (g)に示されている。明暗コントラストは反平行の磁壁を表し、その間のグレー部分は面内の反平行の磁区(Fig.2 (b))または面直(アップとダウン)の磁区(Fig.2 (c))に対応している。一方、Fig.2 (d)で交互に配列する明暗なストライプ構造は波状(Fig.2 (g))の磁化分布を表している。磁化分布の周期はおよそ5nmである。この結果から分かるように、ローレンツ電顕法は空間分解能が高く(2nm以下)、磁区構造を識別するには非常に有効である。しかし、ローレンツ電顕の専用機では、試料へ印加可能な磁場は100ミリテスラ以下で、機能が極めて限定的である。一方、スキルミオンを生成するために、材料によって、数ミリテスラから数百ミリテスラの磁場を「試料に垂直する方向に」印加する必要がある。従って、従来のローレンツ電顕の専用機では、らせん型磁性体に垂直な磁場をかけて、スキルミオンに変化させるのは困難である。それに対して、汎用型電子顕微鏡では、高い倍率と原子レベル分解能を得るために、レンズに大量の電流を流す。この大電流によって、試料に強磁場を印加している。我々はこの点に注目して、汎用型電子顕微鏡(日本電子製 JEM-2100FとJEM-2800)を用いてスキルミオンの生成を試みた。しかし、汎用型電子顕微鏡の通常観察モードでは、試料におよそ2T-3Tの強磁場を印加するため、試料の磁化が一般的に飽和してしまう。よって、スキルミオンはこのような強磁場下では存在できないことが多い。そこで、レンズ電流を減らして、試料に印加する磁場を減少させることにした。つまり、レンズ電流をうまく制御して、スキルミオンが生成可能な磁場(数十ミリテスラから数百ミリテスラまで)を作り出した。レンズ電流を減らすことによって、焦点距離、さらにカメラ長を長くすることもできる。その結果、回折図形の拡大倍率が大幅に増大し、試料中の自発磁化に対応した電子線の偏向の検出がより容易になった。即ち、対物レンズ電流を減少させることによって、スキルミオンを生成させつつ、そのローレンツ観察を可能にした訳である。本研究は、装置に備え付けの“Free lens control”機能によって磁気レンズの電流制御で試料の印加磁場を制御し、スキルミオンの生成条件を見出した。また、このような磁場下ローレンツ電顕法を用いたその場観察により、スキルミオンを可視化した。
【Fig.2 (a)ローレンツ電顕法を示す模式図。入射電子線が強磁性体を透過する際、電子が磁性体の磁化によるローレンツ力を受けて偏向される。電子顕微鏡の焦点を試料に合わせると偏向の効果は現れないが、焦点を外した観察面(デフォーカス面)では、偏向による電子密度の疎密が生じる。(b)180°磁壁の部分に明暗線状コントラストが現れ、(e)に示されている面内磁化分布から、これらの磁壁はブロッホ磁壁であると分かる。(c)と(f)はブロッホ磁壁と反平行交互に並べた面直磁区(ストライプ磁区とも呼ぶ)のローレンツ像(c)およびその面内磁化分布(f)。(d)と(e)はらせん磁気構造のローレンツ像(d)とその面内磁化分布(e)。】
実験
本稿で紹介する観察用の単結 晶(FeGe)および多結晶 (Fe0.5Co0.5Ge、Co-Zn-Mn)試料を作製するために、気相輸送法[10]、高圧合成法[15]およびブリッジマン法[16]を用いた。電顕観察用薄片試料は、機械研磨法とイオン研磨法(Gatan Inc.製 PIPSTM、model 691)で加工し、厚さを200nm以下にした。また、電流印加するためのマイクロデバイスを作製するために、集束イオンビーム加工装置(日立製 FB2100)を使用した。加工後の試料は液体ヘリウムで冷却可能な電子顕微鏡用ホルダー(Gatan Inc.製ULTST)、または通電観察用ホルダー(Gatan Inc.製 HCHST)に取り付けた。観察用電子顕微鏡として、電界放出型電子顕微鏡(日本電子製 JEM-2800またはJEM-2100F)を用いた。電顕観察の際、“Free lens control”機能で対物レンズ電流をゼロから徐々に増加させ、試料面に垂直な磁場を印加しながら磁区構造の観察を行った。電顕試料周辺の磁場測定は、ホールプローブを装備したホルダーを利用して行った。スキルミオンの磁化分布を求めるため、位相計測法(強度輸送方程式法)(計算はQPt(HREM Research Inc.製)ソフトウェアを使用)[14]を用いて、正焦点から外した2枚(アンダーフォーカスとオーバーフォーカス)のローレンツ電顕像の位相変化を抽出し、磁化の空間分布をマッピングした。
スキルミオンヘリシティーの測定
前述したように、スキルミオン中の渦巻の方向をスキルミオンヘリシティーと呼ぶ。空間反転対称性の破れたB20型結晶構造をもつキラル結晶において、スピン−軌道相互作用(ジャロシンスキー・守谷相互作用[17])により、基底状態はヘリカル磁気構造であることが確認された[18]。磁場下で誘起されたスキルミオンのへリシティーはジャロシンスキー・守谷相互作用の符号を反映して、キラル結晶のキラリティーにより決められている[11,12]。つまり、反時計まわり(時計まわり)のスキルミオンヘリシティーが結晶格子の左手(右手)キラリティーと対応する場合と、その対応関係が逆になる二つパターンがある。この関係はFig.3 (a)- 3 (b)に示されている。また、Fig.3 (c)の模式図で示すように、反時計まわりのスキルミオンは入射した電子線がオーバーフォーカス像面上に集光し明るい斑点として、時計まわりのスキルミオンは電子線が発散し暗い斑点として観察できる。
Fig.3 (d)はそれぞれ左手系と右手系のキラリティーを有するCo-Zn-MnおよびFe0.5Co0.5Ge中に観察された単一スキルミオンのオーバーフォーカスローレンツ電顕像である。Fig.3 (c)に模式的に示すような明るい斑点または暗い斑点が実空間像として観察された。さらに、正焦点から外した二枚のデフォーカス(アンダーフォーカスとオーバーフォーカス)ローレンツ電顕像の位相変化を抽出し、磁気モーメントの空間分布をマッピングした結果をFig.3 (e)に示す。カラーと白い矢印は面内磁化の大きさと方向を表している。黒い領域では磁化は面内成分が極めて弱く、面直磁化になっている。これらのスキルミオンはFig.3 (b)で模式的に示すような構造を有し、そのヘリシティーがそれぞれ反時計まわりと時計まわりであることが明らかになった。
【Fig.3 (a)右手(左図)と左手(右図)キラリティーを持つ結晶構造の模式図。Mは遷移金属を表わす。(b)スキルミオンヘリシティーの異なるスキルミオン中の磁気モーメント配列の模式図である。(c)ローレンツ電顕で、(b)に示されたスキルミオンを観察する際、オーバーフォーカス像面上において、電子線の偏光により生じる集束像(反時計まわりヘリシティーを持つスキルミオン)と発散像(時計まわりヘリシティーを持つスキルミオン)を示す模式図。Bは印加磁場である。(d)反時計まわり(左図)または時計まわり(右図)ヘリシティーを持つスキルミオンのオーバーフォーカスローレンツ電顕図。(e)位相計測法(強度輸送方程式)から得られた反時計まわり(左図)または時計まわり(右図)ヘリシティーを持つスキルミオンの面内方向の磁気モーメント分布。矢印とカラーは磁気モーメントの方向および大きさを示す。黒は面直磁気モーメントを表す。】
弱磁場印加によるスキルミオン結晶の生成
これまで磁場下のローレンツ電顕法と電子線位相計測法[14]を併用して、単一スキルミオンの実空間観察およびスキルミオンヘリシティーを測定する方法を紹介した。スピントロニックス分野においては、単一スキルミオンは情報ビットとして、大変興味深い。次に、高密度なスキルミオン結晶がもたらす巨大トポロジカルホール効果[5]を得るため、我々は物質中にスキルミオン結晶を生成することに挑んだ。着目した物質は、磁気秩序温度が高く(~280K)、B20型らせん構造を有する磁性体FeGeである。FeGeの260 Kのローレンツ電顕像の解析結果をFig.4 (a)と4 (b)に示す。無磁場条件での磁化分布はらせん型のスピン配列で (Fig.4 (a))、らせんスピンの繰り返し周期とらせんベクトルの伝播方向は、それぞれ70nmと<110>である。試料に100ミリテスラの垂直磁場を印加すると、反時計まわりのヘリシティーをもつスキルミオン三角格子が形成された。様々な温度、磁場において観察したローレンツ電子顕微鏡像をもとに、厚さが異なる二つのFeGe薄片における磁気構造の相図をそれぞれFig.4 (c)と4 (d)に描いた。これは、温度−磁場面上に、ヘリカル磁気構造、複数のらせん伝播ベクトルを有した磁気構造、スキルミオン結晶または強磁性単ドメインの相境界をスキルミオン密度の等高線図として表したものである。二つの相図は大きく異なっていることが分かる。 まず、スキルミオン結晶へ転移するときの磁場の大きさが異なっている。強磁性転移磁場がより薄いサンプルにおいてより強くなっている。これは、薄いサンプル形状によって反磁場が強くなり、強磁性状態を誘起するために大きな印加磁場が必要となるためである。 そして、スキルミオン結晶相の温度領域が異なっている。サンプルの厚さがスキルミオンの直径と同じぐらい厚くなると、スキルミオン相がらせん転移温度の直下付近の狭い窓領域でしか存在しない。それに対して、サンプルの厚さがスキルミオンの直径より小さくなると、スキルミオン結晶相は温度−磁場面上で広がって、より安定な存在になる。
【Fig.4 (a)-(b)強度輸送方程式法を用いて、得られたらせん磁気構造(a)とスキルミオン結晶(b)。(c)-(d)磁場または温度を変化させ、厚さ15nm(c)と75nm(d)のFeGe薄片において、ローレンツ電顕観察で得られた磁気相図。この相図はスキルミオン密度によってヘリカル磁気構造(H)、複数のらせん伝播ベクトル混合状態(Hm)、スキルミオン結晶(SkX)および強磁性的な単磁区(FM)の相境界をスキルミオン密度の等高線図で表したものである。】
電流によるスキルミオン結晶の駆動
電流でスキルミオンを駆動するため、集束イオンビーム加工装置でらせん磁性体であるFeGe単結晶を加工して、マイクロデバイスを作製した[10]。マイクロデバイスは、ローレンツ電子顕微鏡観察を行うためのFeGe薄片、薄片を支持する厚いFeGeブロックと電極部分で構成されている。ローレンツ電子顕微鏡の中で、デバイスの薄い領域(厚さがおよそ100nm)に100ミリテスラの垂直磁場を印加することで、格子間隔がおよそ70nm、六回対称を持つスキルミオン結晶(Fig.5 (a))を形成した。Fig.5 (b)-5 (f)は、磁気転移点直下の273Kでデバイスに電流を印加した時に得られたローレンツ電顕像である。電流(方向は像の下部から上部)は、ジュール熱による磁気転移が起きない程度の値まで徐々に上昇させた。ローレンツ像より、以下のことが明らかになった。(1)電流密度が4.2A/cm2程度以上になると、スキルミオン結晶は動き出す。(2)電流密度の増加に伴って、スキルミオン結晶は印加電流方向から傾いた方向に沿って並進し、電流密度が4.9A/cm2以上になるとほとんどのスキルミオンが観察視野から消失する(Fig.5 (f))。以上の結果から、スキルミオンを駆動するのに必要な臨界電流密度は4.2A/cm2程度で、従来の磁壁駆動に必要な閾値電流密度に比べ5桁以上小さいと分かった[10]。これは次世代の省エネルギー磁気メモリ素子の開発に向けて重要な特長とも言える。
【Fig.5 電流が連続的にスキルミオン結晶中を通過する際のローレンツ電顕像の変化。矢印はそれぞれ電流の印加方向(長い矢印)とスキルミオンの動く方向(短い矢印)を示す。】
終わりに
我々は、ローレンツ電顕法を活用することによって、B20型結晶構造を持つらせん磁性体の薄片に対して、電子顕微鏡内で対物レンズ電流を巧みに制御して、単一渦状スキルミオンおよびスキルミオン格子を生成し、さらにこれらをローレンツ電子顕微鏡像として実空間観察(可視化)することに世界に先駆けて成功した。また、マイクロデバイスを作製し、電流でスキルミオン結晶を駆動しながら、その場観察によってスキルミオンの動的特性を実空間観察で把握できた。
薄膜試料を前提とする透過型ローレンツ電顕法は、スキルミオンのようなトポロジカルスピンテクスチャーの解析に極めて有効であり、今後も大きく貢献するものと期待している。
謝辞
本研究は、理化学研究所、東京大学、物質・材料研究機構(NIMS)の共同研究である。本稿で紹介した研究成果に関わった共同研究者(敬称略)は、永長直人(理研)、金澤直也(東大)、柴田基洋(東大)、森川大輔(理研)、徳永祐介(東大)、田口康二郎(理研)、小野瀬佳文(東大)、塩見雄樹(東北大)、石渡晋太郎(東大)、木本浩司(NIMS)、張偉珠(NIMS)、長井拓郎(NIMS)、原徹(NIMS)、松井良夫(NIMS)を含む。さらに有馬孝尚(東大)、川﨑雅司(東大)、石塚和夫(HREMResearch Inc.)、浅香透(名工大)の各氏からは有益な助言を頂いた。また、理研・創発センターの石田万里、喜々津各氏からは実験のサポートを頂いた。
本研究の遂行にあたり、JEM-2800の設置に携わった日本電子(株)の技術者、特に遠藤徳明、矢田幹雄、中村克紀、安達隆博の諸氏に心から感謝を表したい。
参考文献
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