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2カラム2注入口方式による測定方法の検討:抱水クロラールおよびジクロロアセトニトリル [GC-QMS Application]

JEOL MS Data Sheet MS Tips No.169

GC-MSによる測定において、イオン源の真空を落とすことなく複数のカラムを用いる分析手法として、イオン源側にブランクカラムを接続しバルブ切り替えによりカラムを使い分ける方式、抵抗管をイオン源側に接続してコネクタを介してカラムを交換する方式、2本のカラムを同時にイオン源に接続し注入口を使い分ける方式など、いくつかの方法が提案されています。バルブを切り替える方式や、抵抗管を接続する方式は、それぞれ、システムが複雑になる、カラム交換の手間がかかる、などの問題点があります。そこで今回は、2カラム2注入口方式による測定を検討しました。すなわち、GCのフロントとバックの注入口に別の種類のカラムを接続した状態で2穴フェラルを通して同時にイオン源までカラムを通すことにより、真空を落とすことなく分析が可能な系で分析を行いました。このような場合、二本のカラムにキャリアガスを流し続けるため、一本のカラムによる分析のときに比べて真空度が低下するために感度が低下する懸念があります。今回、抱水クロラール、およびジクロロアセトニトリルを2カラム2インジェクションの方式で分析を行いました。分析カラムにはZB-5ms(フロント注入口)を用い、バック注入口には(ZB-1)を接続した状態で、バック注入口側のキャリアガス流量を0.7mL/minに維持したまま、フロント注入口に接続されたキャピラリカラムを用いて測定を実施しました。この状態では、MSのイオン源内に常時1.7mL/minの流量でキャリアガス(He)が供給されることになります。ところで、上記の2化合物は厚生労働省の水質管理目標設定項目(1)に登録されており、水質管理目標設定項目の検査方法により溶媒抽出-GC-MSによる一斉分析が示されています。また、平成21年4月施行された改正省令で、それぞれの目標値は、0.02mg/L(暫定)、および0.01mg/L(暫定) となっています。一方、必要な定量下限値は、目標値の1/10であることから、検水でそれぞれ2, 1μg/Lが目標定量下限値となります。 しかし、上記検査方法別添方法3で指定された溶媒抽出操作の際に約10倍濃縮が行われることからGC-MSでの実質目標定量下限値は、それぞれ、20, 10μg/Lとなります。今回、再現性、定量下限、また20μg/Lまでの検量線の直線性などについて検討しました。
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