JMS-S3000“SpiralTOF”による有機EL材料測定例~既存の表面分析手法との比較~

  • 概要

JEOL MS Data Sheet MS Tips No.201

近年、有機半導体, 有機EL, 有機薄膜太陽電池など、電子部品中に有機化合物が構成されることが多くなっており、今後もその利用は拡大すると考えられる。製品の検査や不良品 (劣化) の分析需要は増えると予想され、従来法による表面分析に加え、新規法の導入も検討されている。分析においては、従来法での多角的な解析はもちろん、新規法の導入においては従来法とのクロスチェックが重要である。
表面分析法は、試料表面に電子、イオン、光を照射し、試料表面に存在する物質との相互作用により、その形態や物性を調べる手法である。形態を観察するためには、光学顕微鏡、電子顕微鏡が主に用いられている。また、物性を調べる手法としては、X線光電子分光法 ( XPS ) , オージェ電子分光法 ( AES ) , 飛行時間型-二次イオン質量分析法 ( TOF-SIMS ) などがある。表面分析法の中には、有機化合物の結合状態、官能基情報が得られる手法もあるが、有機化合物の構造解析は難しい。TOF-SIMSは、表面分析法として認知されている質量分析技術であるが、イオン化時にフラグメンテーションが起こり易いことから、有機物分析への適用は困難であった。しかし、最近は金属クラスターやガスクラスターを一次イオンビームとして用いることでフラグメントイオンの生成を抑制することが可能となり、解析対象が無機から有機分析へ展開しつつある。
本報告では、レーザー脱離/イオン化による分析法を従来法と比較し、新しい表面分析法の可能性の検討を行った。有機化合物のレーザー脱離/イオン化には、マトリックスと呼ばれるイオン化促進剤を使用することがほとんどのため、装置名もマトリックス支援レーザー脱離イオン化-飛行時間質量分析計 ( MALDI-TOFMS ) であるが、本報告ではマトリックスを用いていないため、以下ではLDI-TOFMSと記述している。
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