ちょっと宇宙まで
SF映画の中だけの話だった宇宙旅行が現実のものになろうとしている。
しかし、まだまだ誰もが気軽に行ける金額ではない。
宇宙旅行が高額な理由の一つはロケットによる移動費だ。
JEOLの電子ビームを用いた積層造形技術は
ロケットの開発・製造コストそして燃料費までを大幅に削減する可能性を秘めている。
電子ビーム金属3Dプリンター「JAM-5200EBM」は、
高品質かつ再現性の高い造形や複数部品の一体化、軽量化による燃料消費の削減や出力の向上、
コスト削減や開発期間の短縮を可能にする。
JEOLの積層造形技術と共にイノベーションは、かつてないほどのスピードで進む。
ちょっと宇宙までを現実に。世界を電子ビームで変えていく
JEOL Additive Manufacturing Technology
JEOLは世界最高クラス性能の電子顕微鏡や半導体製造用電子ビーム描画装置の開発で培った電子ビーム制御技術を応用し、高出力・高速で、高密度・高強度部品の造形が可能な電子ビーム方式の金属3Dプリンターを開発。
生産性向上によるコスト削減と自由な設計を可能にします。
1,500時間以上使える
長寿命カソードと
スモーク防止用のヘリウムフリーを実現
電子ビーム金属3Dプリンター
JAM-5200EBM
主な特長
- 高出力 (最大6 kW)
- 長寿命カソード (1,500時間以上)
- パウダーベッド面加熱 (最大1,100℃以上)
- 粉末飛散防止機構“e-Shield”
- 電子ビーム自動調整機能
- 遠隔監視システム
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長寿命カソード
その寿命は1,500時間以上。カソード交換のダウンタイムを大幅に短縮。長寿命の秘密は、電子ビームを利用する装置製造で培われたJEOL独自の真空技術にあります。
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ヘリウムフリー&
粉末飛散防止機構
“e-Shield”スモーク防止のためのヘリウムガスが不要。独自の粉末飛散防止機構“e-Shield”と独自のスキャン戦略によりスモーク現象を回避します。
ヘリウムガスが不要なため、ローコストかつクリーンな空間で造形できるだけでなく、カソード表面もダメージを受けにくくなるため安定した電子ビームを照射し続けることができ、造形クオリティを最後まで維持することが可能です。 -
電子ビーム
自動調整機能電子顕微鏡や半導体製造用電子ビーム描画装置で培った技術により、ビーム照射位置が変わっても電子ビームのフォーカスや形状の歪みを自動補正し、造形エリア内全域において高品質かつ高い再現性の造形を実現します。
ビーム補正イメージ、左: 未補正、右: 自動補正 (JAM-5200EBM) -
遠隔監視システム
遠隔監視システムで造形状況や装置状態を常に確認することが可能です。
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エコで
サステナブルな
社会の実現へ部品を一度に複数造形したり、切削加工がほとんどないため材料を無駄にしない、金属粉を再利用するなど、エコでサステナブルな社会の実現に取り組んでいます。
Technical Data
JAM-5200EBM
主な仕様
造形方式 | パウダーベッド方式 (粉末床溶融結合) |
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プロセス | ホットプロセス |
造形範囲 | 最大 φ250 mm × 400 mm (H) |
電子ビーム出力 | 最大 6 kW |
パウダーベッド面加熱 | 最大1,100°C以上 |
カソード寿命 | 1,500 h以上 |
粉末飛散防止ユニット | e-Shield |
導入ガス (スモーク防止用) | 不要 |
チャンバー圧力 (溶融時) | 1×10-2Pa以下 |
電子ビーム補正 | 自動 (焦点・非点・位置歪) |
データ形式 | STL |
供給電源 | 3相 200 V (±10 %) 35 kVA |
質量 | 4,900 kg |
外形寸法
AM Samples
JAM-5200EBM
造形サンプル
ジェットエンジン 低圧タービンブレード (模造品)
材料:Ti-6Al-4V
高さ:400 mm
12本同時に造形
電子銃チャンバー (右側:約25%軽量化)
材料:Ti-6Al-4V
各寸法:直径230 mm×高さ185 mm
お猪口 (190個)
材料:Ti-6Al-4V
高さ:400 mm
インペラー
材料:Ni基超合金718
直径170 mm
クローズドインペラー
材料:Ni基超合金718
直径100 mm
水平 (角度なし) に造形
CADデータご提供:The Barnes Global Advisors
ヒートシンク
材料:純銅
寸法:100 mm×100 mm
コストは低く信頼性は高く 高速・高精度の電子ビーム金属3Dプリンター
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
NEDO実用化ドキュメント
NEDOプロジェクトにより開発された技術が、どのように活用されているかを追ったドキュメンタリー企画。
関係者へのインタビューを通じて電子ビーム金属3Dプリンター開発の道のりや、課題をどのように乗り越えたかなど、世界最高レベルの製品が実用化に至るまでの舞台裏に迫る。(NEDO実用化ドキュメントのページに移動します。)
電子ビーム金属3Dプリンターがもたらす材料開発の革命
-数千年に及ぶレガシーからの脱却
東北大学金属材料研究所加工プロセス工学研究部門
千葉 晶彦 教授
金属部品を3Dプリンターで造形する積層造形技術。強度、信頼度が求められる航空機やロケットの部品に革命をもたらすと期待されている。国内における金属積層造形技術を牽引する東北大学金属材料研究所の千葉晶彦教授に、その可能性を質した。
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