超伝導マグネット (SCM: Super Conducting Magnet) XCシリーズ、JJシリーズは新設計の超伝導線材とクライオスタットを備えた小型・ヘリウム低消費マグネットです。
特長
超伝導マグネットXCシリーズ(600MHz)
Superconducting magnets of XC Series(600MHz)
超伝導マグネットXCシリーズは、eXtreme Compactを意味したネーミングであり、新たな超伝導線材の導入とコイル設計の刷新により、高い磁場均一度と磁場安定度を維持しつつ、従来型マグネットから大幅なサイズダウンに成功しました。
また、昨今の液体ヘリウムの価格高騰や供給不安に配慮して、冷媒蒸発速度を大幅に低減した新設計のクライオスタットによりランニングコストを大きく改善しております。
地震の多い国として知られる日本で設計・開発しているため、従来型のマグネットでも設計方針の要であったマグネットの堅牢性についても、引き継がれています。
装置の設置面積が小さく、必要な天井高さも低くなりました。
複数のNMR装置を近傍に設置することも可能です。
納入時に必要な冷媒量も大幅に削減し、かつランニングコストを大きく改善しました。
外部磁場変動の影響を受けにくくなってます。
Superconducting magnets of JJ Series(400, 500, 700, 800 MHz)
超伝導マグネットJJシリーズは新設計の超電導線材とクライオスタットを備えた小型・ヘリウム低消費マグネットです。従来品と比べ装置の設置面積が小さく、必要な天井高が低くなりました。液体ヘリウムの消費量が減り、重点間隔も長くなりました。
またXCシリーズと同様に、最高レベルでの外部磁場変動を遮断するExtra Coilを搭載しており、外部磁場が変動した場合でも、じしゃくの中心の磁場はその影響をほとんど受けることなく極めて安定な磁場を持続的に維持することが可能です。
装置の設置面積が小さく、必要な天井高も低くなりました
複数のNMR装置を近傍に設置することも可能です。
液体ヘリウムの充填間隔が長くなりました。
外部磁場変動の影響を受けにくくなってます。
400JJYH 400MHzイヤーホールド超伝導マグネット
新型400 MHzイヤーホールド超伝導マグネット (400JJYH) は、コンパクトなサイズはそのままに、液体ヘリウムの保持日数を大幅に向上させました。
液体ヘリウムの保持日数を大幅に向上させたイヤーホールド マグネット
新型400 MHzイヤーホールド超伝導マグネット (400JJYH) は、コンパクトなサイズはそのままに、液体ヘリウムの保持日数を大幅に向上させました。
400JJYHは、クライオスタットをコンパクトに保ちながら、ヘリウム充填間隔を1年に1回に減らした新開発のマグネットです。新設計の超伝導コイルは、マグネット内部から外部への漏洩磁場が小さくなり、NMR Spectrometer Zの小型化された分光計筐体との組み合わせにより、設置室のレイアウトがより自由に、狭い範囲に全てのユニットを配置することができます。
また、SCMの磁気シールドは磁場の漏洩を低減するだけでなく、外部からの影響を同時に低減する設計となっていますので、複数のNMR装置を近傍に設置することも可能です。NMR装置をより安心、安全、快適にご使用いただけます。
液体ヘリウムの充填期間が1年に1回に
通常の400 MHz マグネットと同じコンパクトサイズ
設置室のレイアウトがより自由に
コールドシップ輸送が可能なマグネット
超伝導マグネットJJシリーズは、液体窒素や液体ヘリウムを入れたままの冷却状態での輸送 (コールドシップ) が可能です。コールドシップを行うため、SCM 内部のHe タンクとN2 タンクを支えている複合強化素材ロッドの強度を高めています。輸送時の振動に耐えられる強度に設計されており、地震の大きな振動にも耐えることができます。
液体窒素、液体ヘリウムを入れたままの輸送が可能です。
振動に強い内部構造です。
地震に強い実績あるマグネット
日本電子のマグネットは、過去の大地震においてSCMの転倒を防いだ実績のある信頼性の高い防振台を構成しています。 ベースプレートによる低重心化と非接触アンカーボルトを組み合わせることにより、万が一の災害における被害を最小限に食い止めることが可能です。
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