走査形プローブ顕微鏡 (SPM) は、非常に鋭い探針で試料表面を走査し、高分解能で表面形状や表面の物理特性を観察する顕微鏡です。
近年のナノテクノロジーの発展の中、様々な分野で SPM が活用されています。
JSPM-5200 は SPM の特長を最大に生かします。
特長
原子 ・ 分子像観察可能な高分解能
様々な顕微鏡と比較して、走査形プローブ顕微鏡は高い分解能を有します。
高性能のTEM に並ぶ面分解能と他では得られない垂直分解能を有しています。
SEMで観察できないような、微細構造まで試料処理を行うことなく、簡単に観察を行うことができます。
空気式除振台とゲルダンパーによる 2 重の除振構造
設置環境によらず原子 ・ 分子レベルの高分解能を保証した装置です。
選べる 3 つの AFM モード
コンタクトモード、AC モード、ノンコンタクトモードが標準装備されていますので、試料や目的にあわせて自由に選択できます。
ノンコンタクトモードを標準装備
探針先端を試料表面に接触させることなく、非接触で高分解能観察を実現します。
試料表面の物理量の観察・測定が可能
走査形プローブ顕微鏡は試料表面の形状観察にとどまらず、種々の物理量の測定に利用されています。
多彩な測定モード
摩擦像、位相像などの標準測定に加えて、オプションを追加することによって、表面電位、磁気像、粘弾性像など数多くの測定モードをカバーします。
動作環境を選ばない
走査形プローブ顕微鏡は動作環境を選ばず、大気中 ・ 真空中 ・ ガス雰囲気中 ・ 液中での使用が可能です。
環境制御 SPM
大気圧 SPM を発展させ真空中、ガス雰囲気中の観察まで可能な環境制御型 SPM です。
使い勝手が変わらない
真空中、試料の加熱 ・ 冷却までオプションを取り付けても、大気中での使い勝手が悪くなりません。全ての環境において使いやすい SPM です。
手軽に簡単測定
試料をセットしてすぐに観察が行えます。
アイコンを選択するだけの簡単操作
試料をセットしたら、アイコンを順番に選択していくだけで観察できます。全ての調整にオートチューニングが装備されています。
画像処理→解析→レポート作成がオールインワン
SPM に必要な画像処理・解析機能から、レポート作成までの機能が一つになり、観察からレポート作成までの作業がスピーディーに行えます。
仕様・オプション
分解能 | AFM 原子分解能 (Contact Mode 時マイカ原子像)
STM 原子分解能 (HOPG 原子像) |
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システムドリフト量 | 0.05nm/s以下 ドリフトフリーステージ |
測定モード (AFM) | コンタクトモード
凹凸像、フォース像 フォースカーブ、フリクションフォースカーブ l-V,CITS,コンタクト電流像、SPS マッピング ACモード 凹凸像、位相像、振幅像、Point by Point MFM ノンコンタクトモード (FM モード) 凹凸像、周波数像 |
測定モード (STM) | STMモード
凹凸像、電流像、CITS, l-V,S-V,l-S |
走査範囲 | X,Y 0~20µm (標準スキャナ)
分解能 25bit (オフセット含む) Z 0~3µm (標準スキャナ) 分解能 21bit (×32 ゲイン時) チューブ形スキャナ使用 (交換可能) |
試料サイズ | 最大50mm×50mm×5mmt |
カンチレバーは付属しておりませんので発注時にご相談下さい。