DeviceNet搭載のRF電源/自動整合装置
1. はじめに
日々大面積化と微細加工が進展する半導体業界において、製造ラインで使用される生産装置は、制御が高度化し、それに伴い装置単体のみならず、製造ライン全体が複雑化しています。このような製造ラインで一般的に使用されつつあるフィールドネットワークとして、DeviceNet があります。
この DeviceNet 搭載のRF電源、および、自動整合装置を製品化しましたので、ご紹介します。
2. DeviceNet
DeviceNetについて簡単にご紹介します。 DeviceNet は、Profibus-DP、Interbus-S などと同様のフィールドネットワークの一つで、ODVA が管理・運営しています。以下の特長があります。
- 簡単・自由な配線(省配線化)
- FA トップクラスの高速応答
- 完全なオープンネットワーク
- マルチベンダ環境でのプログラムや操作の共通化
ユーザーには以下のような大きなメリットがあります。
- 省配線による工数削減・誤配線防止
- 装置の分散型の製造スタイルが容易
- I/O の分散化で制御盤や装置の小型化
- 機器毎にプラグアンドプレイで通信確立が容易
- モニタツールの充実により不具合箇所の特定が容易
このような特長・メリットのある DeviceNet は、日本・米国のみならず、 全世界でトップクラスのノード数シェアを獲得しています。
3. インターフェース
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![]() 図 1 DeviceNet接続例 |
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![]() 図 2 RF232C接続例 |
4. RF電源 RF-12020
RF-12020(図4) は、高機能化・高効率化をコンセプトに、周波数 13.56MHz ・出力 1500W ・空冷のRF電源を開発しました。主な特長・機能は以下の通りです。
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![]() 図3 パターン運転 |
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図4 RF-12020写真 |
図5 高調波特性 |
5. 自動整合装置 RF-34021
RF-34021(図 6) は、1500W 以下で使用可能な自動整合装置です。主な特長・機能は以下の通りです。
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8 ポイントプリセット
最大 8 ポイントのプリセット情報を記憶できます。 -
オートプリセット
出力ゼロ時に記憶したプリセット位置へバリコンを移動させ、Vdc 発生後オート動作に切り替えます。 -
オートディレイ
アーク発生などの急な負荷変動には反応ぜず、ある設定時間経過後オート動作でマッチングをとります。 -
バリコン駆動範囲設定可能
操作キーからバリコンの駆動範囲を入力することによって、駆動範囲を制限することができます。 -
負荷インピーダンス表示
マッチングがとれたときのプラズマインピーダンスを表示します。
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図 6 RF-34021(左:コントローラ 右:本体) |