GC/FI-TOFMS による石油製品の定性分析 (3):軽油成分の精密質量測定
MS Tips No.064
FD(Field Desorption)/FI(Field Ionization)法は、高電界中における試料から固体表面への電子のトンネル効果により試料をイオン化する手法です。試料をエミッター上に塗布し、エミッターに電流を流し測定を行うのが FD 法であり、気化した試料をエミッター上に導入してイオン化を行うのが FI 法です。FI 法は、フラグメンテーションが起こりにくく、分子イオンの情報のみを与えるソフトなイオン化法として、石油等に含まれる炭化水素類といった EI(Electron Ionization)法では分子イオンが観測されにくい試料に対して用いられてきました。今回 GC-TOFMS JMS-T100GC “AccuTOF™ GC” にて軽油の GC/FI 測定を行い、さらに従来機種では困難であった FI 法における精密質量測定を行いましたので、その結果について報告します。
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