アゾ化合物の測定
MS Tips No.069
環境への配慮意識が高まる中で、国内外における法規制が強化され、工業製品・中間体および原料に含まれる化学物質の管理が厳しくなってきています。国外においては、WEEEやRoHS以外にもドイツ日用品規制令があり、制限・使用を規制している化学物質の中にアゾ染料・顔料などのアゾ化合物が挙げられています。アゾ顔料は安価で発色もきれいなことから、日本国内でも多岐にわたり使用されています。アゾ化合物はそのアゾ基 (−N=N-) が人体における酵素作用によって還元切断されてアミン類が生成され、発ガン性があるとされています。そのため、ドイツではドイツ日用品規制令 (∮35 LMBG) で特定アミン類 (1つ以上のアゾ基が分解して特定の芳香族アミンを放出する可能性のあるアミン化合物) として22成分が規制対象となっています (表1参照)。その規制値は表1に挙げられたアミン成分が日用品1 kgあたり30 mg (30 ppm) です。国内においてもグリーン調達規制が厳しくなり、今後この特定 アミン類についても規制の対象となる可能性があり、分析手法の検討が急務となります。そこで、"Q1000GC"によるアゾ化合物の感度確認と定量精度の確認を行ないましたので報告します。
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