GC×GC-HRTOFMSを用いた多環芳香族炭化水素類(PAHs)分析
MS Tips No.150
多環芳香族炭化水素類(Polycyclic Aromatic Hydrocarbons; PAHs)とは、ベンゼン環を2つ以上有する芳香族炭化水素の総称であり、例えば2つのベンゼン環から成るNaphthalene、3つのAntraceneなどがあります。PAHsは原油中に存在しており、原油及び灯油・軽油などの石油製品の燃焼により環境中(土壌・底質・水質・大気など)に放出されます。PAHsには発癌性を有する化合物が数多く存在しており、また一部のPAHsの発癌性は極めて高く、その為、環境中におけるPAHsの量を知ることは重要です。今回JMS-T100GCVと、包括的2次元GC(GC×GC)法を組み合わせたGC×GC-HRTOFMSにて、排ガス煤中PAHsの選択的分析について検討したところ、良好な結果が得られたので報告します。
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