水中のアルキルフェノール類の分析
JEOL MS Data Sheet MS Tips No.135
アルキルフェノール類は内分泌攪乱物質 (環境ホルモン) であり、自然界で直接的な発生としてではなく、主に 繊維産業、金属加工業、工業洗浄、クリーニング等から排出されるアルキルフェノールエトキシレートの微生物分解により生じるとされています。その目標検出限界値は、ノニルフェノールでは、水質が 100ng/L (ppt)、底質および生物試料が 50ng/g (ppb) であり、それ以外のフェノール類においては、水質が10ng/L、底質および生物試料は5ng/g に設定されています。フェノール類の分析法において、前処理による濃縮を考慮すると、GC/MS による目標検出限界値は、ノニルフェノールでは、水質で 200ng/mL (ppb)、底質・生物試料で 1000ng/mL であり、その他のフェノール類においては、水質で 20ng/mL 、底質・生物試料で 100ng/mL となります。今回、JMS Q1000GC Mk II を用いてアルキルフェノール類7種 (4-t-ブチルフェノール、4-n-ペンチルフェノ ール、4-n-ヘキシルフェノール、4-ヘプチルフェノール、4-t-オクチルフェノール、4-n-オクチルフェノール、ノニル フェノール) について、「外因性内分泌攪乱化学物質調査暫定マニュアル」に記載されている条件に準じ、汎用的に使用されるDB-5MS を用いて直線性と再現性を確認しましたので紹介します。
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