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誘電損失の大きい試料用セルのご紹介

ER160001

ESRの標準セルは、外径5 mmのストレート型石英管です。しかし、誘電損失の大きい試料では、セルへの採取量を減らしても充分なマイクロ波調整ができない場合があります。このような試料の測定についてご相談をいただくことがありますが、弊社では径の細い特殊セルをお勧めしています。 試料が溶液の場合、一般的に極性の高い溶媒ほど誘電損失が大きい傾向にあると考えられますが、具体的にESRセルの径と結びつけることは難しいと思われます。弊社では、3種類の細型セルをご提供しております。ここでは、いくつかの溶媒の適用例をご紹介します。

弊社では、下図のような細型セルを取り扱っています。いずれも先端部は石英製ですが、上部は外径5mmφの耐熱ガラス製ですので、真空ラインに接続する等のガラス細工が容易になります。

溶媒として、比較的使用されるケースが多く、ある程度の極性があるために標準セルでは測定が難しい、以下の8種類を選択しました。それぞれの溶媒を各セルに取り、カップリングの状況を確認しました。ESR装置はJES-X320、キャビティーは標準キャビティーを用いました。

図 3種類の細型セルの概観
図 3種類の細型セルの概観
溶媒 セル外径(mm)
3 2.6 2
クロロホルム
酢酸エチル
THF ×
2-プロパノール ×
アセトン × ×
エタノール × ×
メタノール × × ×
アセトニトリル × × ×

表 各種溶媒の細型セルの適用性
○:測定可、△:採取量を減らした場合測定可、 ×:測定不可

選択した溶媒を誘電損失が軽度な順に並べて、細形セルの適用性を表に示しました。皆様が測定に使用される溶媒と誘電損失の程度を比較して、セル選択のご参考になれば幸いです。
誘電損失が最も大きい溶媒として水がありますが、この場合は上記より更に径の細いキャピラリ(内径 < 0.75 mm)や扁平セルをご使用ください。
また、これら細型セルは電導性のある固体試料にも適用可能です。試料を小粒子状あるいは粉末状に調製してご使用ください。2 mmφのセル先端部はQバンド用試料管と同一寸法となっています。Qバンド用試料管を、 Xバンド標準試料管に挿入して使用することもできますので、併せてご利用ください。

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