IRカットフィルターの欠陥解析
IB2019-04
IRカットフィルターはガラス基板表面に誘電体多層膜を施した光学薄膜の一つです。光学薄膜はカメラや眼鏡のレンズ、光学フィルター、反射防止膜などに使用されています。デジタルカメラの高性能化に伴い光学薄膜も高い品質が求められています。欠陥解析には多数の試料を取り扱うことが求められます。多地点で自動加工及び観察が可能な自動試料作製機能は解析作業の効率を高めます。
自動TEM試料作製システム "STEMPLING"※オプション
自動TEM試料作製システムSTEMPLINGは、TEM試料作製、断面試料作製、断面観察の自動化が可能です。
IRカットフィルター上にある欠陥の断面観察
STEMPLINGにより、IRカットフィルター上にある欠陥4つを対象として、断面試料作製とSIM像観察を自動で行いました。取得された断面像から、欠陥#1は試料表面上に付着した外来の異物であり、欠陥#2~#4は酸化シリコン成膜中に発生した欠陥であることが分かりました。
IRカットフィルター上にある欠陥の加工前の様子 (SIM像)

自動加工で作製された断面試料

自動で取得された断面観察像 (SIM像)
