半導体封止材シリカフィラーの三次元粒度分布解析
IB2019-10
導体封止材は充填材のシリカフィラーにより流動性、熱伝導性や機械強度などの特性が変化します。目的の特性を持った封止材を製造する上で、シリカフィラーの粒度分布を把握することは重要です。試料の実態を反映した三次元画像による粒度分布は、測定の精度を高めます。
NVS社製三次元画像解析ソフトウェア ExFact VR※
X線CTなどの三次元画像デバイスから得られた断面画像を二次元/三次元的に可視化するソフトウェアです。スライス画像の自動位置合わせソフトウェアのExFact Slice Alignerと併用することで、FIBの連続断面観察像から三次元画像を作成することができます。また、ExFact VRのボイド解析オプションにより、三次元画像から内部欠陥や粒子を抽出し、数量・体積・割合などの解析が行えます。
※ ExFact VR に関するお問い合わせは、日本ビジュアルサイエンス株式会社までお願いいたします。
半導体封止材の三次元観察を行いました。
取得した連続断面観察像をNVS社製ソフトウェアのExFact VRで三次元再構築を行い、ボイド解析オプションによりシリカフィラーの粒度分布を解析しました。
解析結果より、シリカフィラーの平均有効径は約200nmであり、形状は主に球状であることが分かりました。
導体封止材の連続スライス断面観察像 (SIM像)

測定条件
スライスピッチ:10nm、スライス枚数:300枚、測定時間:12時間
シリカフィラーの三次元再構築像

シリカフィラーの粒径による色分け

粒度分布 (カウント)

粒度分布 (体積)

形状評価
