A-SEMによるアスベストの分析
MP15
A-SEM とアスベスト分析
建材:JIS A 1481-1 JIS A 1481-4 気中:JIS K 3850-1
アスベストは、繊維状の鉱物です。建材や気中に存在するアスベストを判別するには、繊維の形態観察と組成情報 (元素分析等) が必要です。SEM / EDS は、形態観察と同時に元素分析結果がわかるため、アスベストの判断に有効なツールです。SEM / EDS によるアスベストの観察結果と元素分析結果を下に示します。
日本電子製SEMによる迅速なアスベスト分析
『光学像で視野探し』&『観察中に元素分析』で、迅速な分析を支援します
SEMは、アスベストの有無を、形態と組成 (元素分析結果) から迅速に判断することができる装置です。最近の日本電子製SEMには、測定を容易にするさまざまな機能が組み込まれています。
Zeromag*
* Zeromagを使用するには、ステージナビゲーションシステム (オプション) が必要です。
Zeromagは、光学像で試料を選択できる機能です。視野探しのスピードアップ、試料の取り間違い防止に力を発揮します。
Live Analysis
Live Analysisは、SEM観察中にスペクトルを確認できる機能です。アスベストと思われる繊維を見つけたら、EDS元素分析装置を立ち上げなくても画像を拡大するだけで、その繊維の組成を確認することができます。繊維を発見後、アスベストであるかどうかの判断を確実に効率よく行えます。
確実な分析エリア指定に
目的に合わせて さまざまな『分析エリア指定ソフトウェア』があります
アスベスト分析では決められた視野を測定する必要があります。確実な多視野分析を行うために3つのエリア指定機能*1をご用意しました。仕事のスタイル、分析目的によって、お選びください。
フレームステップアナライザー (FSA)*2
ドイツのアスベスト測定規格から開発
FSAは、アスベスト分析のツールとして開発された機能です。事前に倍率とエリアを指定し、各エリアの繊維の有無を順次確認することができます。発見した繊維を拡大して観察し、元素をLive Analysisで確認した後、次の指定エリアへ移動することで、重ならずに未確認の視野を観察することができます。
モンタージュ機能
自動でSEM画像撮影
会議で席を外している間や夜間に、指定された領域のSEM像を撮影しておくことができる機能です。撮影後のSEM像で繊維を探し、発見した繊維を分析指定すれば、それぞれの繊維に戻って分析 / 分類を行うことも可能です。
SEMサポーター*2 (システムインフロンティア社製)
更に便利な高機能ソフト
モンタージュ同様、指定された領域のSEM像を撮影しておくことができる機能です。視野の設定では、明らかに異物が乗っている視野を除外するなど、自由度の高い設定が可能です。また、撮影後のSEM像で繊維を発見した場合、複数の繊維の位置を登録し、それぞれの視野へ戻ることができるなど、効率的に分析を行うことができる高機能ソフトです。
アスベスト全自動分析
SEM の操作やアスベスト分析が初めての方でも安心!
粒子解析ソフトウェアを用いて、繊維の抽出からアスベストの分類まで自動で行えます*
粒子解析ソフトウェアは、「撮影」「繊維抽出」「元素分析」「分類」「次の視野へ移動」を全自動で行う機能です。測定開始後にオペレーターが作業をする必要がありません。特に、少ない繊維を全計数&分析する必要のある気中分析にお勧めです。
* 粒子解析ソフトウェアはオプションです
* 全自動分析ができる試料には条件があります
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