MICCS-NMR応用例②ラジカル付加反応~Kinetics編~
NM060008
反応
アミン類の合成に用いられる、Et3B(トリエチルボラン)のオキシムエーテルへのラジカル付加反応です。反応過程においては、ホウ素錯体中間体の存在が示唆されていますが、水分子存在下では速やかに反応が進みます。

【試料ご提供】神戸薬科大学薬品化学研究室
内藤 猛章 先生
宮田 興子 先生
上田 昌史 先生
測定方法
それぞれの原料の流量比を一定に保ち、全体の流速を変化させます。これにより、MICCS内混合箇所からNMR検出部までの所要時間が変わるため、反応速度に対する知見を得ることができます。以下の例では、オキシムエーテルとトリエチルボランの流量比を1:1に保ち、全体の流速を落としていくことで、原料の信号は徐々に減少し てゆき、中間体の強度が増大してゆく結果が得られています。
0.5M oxime ether | 0.5M Et3B |
20.0 | 20.0 |
10.0 | 10.0 |
5.0 | 5.0 |
2.0 | 2.0 |
1.0 | 1.0 |
※ CH2Cl2の信号は消去しています。
JNM-ECA500
積算回数(1データ) 16回
繰り返し時間 約10秒