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qNMRの活用例2~コチニール色素中のカルミン酸定量~

NM100007

NMRは分子を構成する原子の数をスペクトルから読み取ることができます。従って、基準物質と測定対象物質の信号の積分強度比より定量することが可能です。
定量NMR(quantitative NMR:qNMR)では測定対象物質そのものの標準品を必要とせずに定量分析を行うことが可能ですので、他の定量分析よりも測定対象物質の範囲や応用が広がります。
このアプリケーションノートでは標準品が入手困難なコチニール色素中のカルミン酸の絶対定量をqNMRで行った例をご紹介します。
カルミン酸
カルミン酸
コチニール色素(Cochineal extract)はカイガラムシ科の昆虫を乾燥
させエタノールまたは水で抽出して得られる赤色素。
カルミン酸を主成分とする。

研究方法:
食品添加物である天然色素カルミン酸の市販品(複数メーカ品)及び
コチニール色素中のカルミン酸についてqNMRで純度を調べる

図1 カルミン酸のqNMRスペクトル JNM-ECA600

表2 試薬情報とカルミン酸分析結果まとめ
試薬情報とカルミン酸分析結果まとめ

LCピークとカルミン酸純度(qNMR純度値)の関係
図2-2 LCピークとカルミン酸純度(qNMR純度値)の関係

まとめ

  1. qNMRによりカルミン酸及び、コチニール色素中のカルミン酸の純度を測定することができた。
  2. 2. LCによりピークエリアを求め、得られたqNMR純度値との関係は高い相関性を確認した。

⇒定量用標準品がほとんど流通していない天然由来の色素や着色料の化合物に対してqNMRが有効な定量分析法として活用できることを確認した。

参考文献

N.Sugimoto, A.Tada, T. Suematsu et al. Food Hyg.Saf.Sci.,2010, 51,19-27

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