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Delta Tips: 温度計算機能について

NMDT_0076

緩和時間測定、拡散係数測定および化学シフトの精密な測定では、試料の温度を正確に計測する必要があります。温度計算機能では、温度校正線を用いた試料温度の計算が可能です。
試料は、温度を制御する雰囲気空気の中に置かれています。「分光計コントロール」ウインドウに表示される温度は、試料管近傍の熱電対で計測された雰囲気空気の温度です。正確な試料温度を得るために、温度に対する化学シフトの値が既知である温度校正試料を用いて温度校正を行います。以下に、エチレングリコールにおける温度校正式を示します[1]

𝑇(K)=−0.39(∆𝛿)^2−100.9(∆𝛿)+192.62+273.16 ∆𝛿: 化学シフト差

温度校正試料:
1Hスペクトル測定における一般的な温度校正用試料は、メタノールおよびエチレングリコールです。温度の上昇に伴い分子間の水素結合による寄与が減少し化学シフト差が減少することを用いて、温度校正を行うことが可能です。

温度校正では濃度が100%に近い溶液を使用してください。

低温温度校正試料 メタノール:
校正温度範囲は-95~+57°Cです。
CH3およびOHにおける化学シフト差を用いて温度を計算します。

高温温度校正試料 エチレングリコール:
校正温度範囲は0~+143°Cです。
CH2およびOHにおける化学シフト差を用いて温度を計算します。

「温度計算」ウインドウの使い方:
位相補正、ピークピック後の温度校正試料1Hスペクトルデータを用意してください。

① 「Delta Console」ウインドウの[補助ツール]−[計算機]−[温度計算]を選択する。
⇒ 「温度計算」ウインドウが表示されます。

② 信号の検出範囲を設定する。「温度計算」ウインドウの「サンプル系」リストで温度校正試料を選択し、[Freq Diff]ボタンをクリックする。
⇒ [Freq Diff]ボタンが[Search]ボタンに変わり、信号の検出範囲が表示されます。

[Freq Diff]ボタンが[Search]ボタンに変わり、信号の検出範囲が表示されます。

③ [Finger]ボタンをクリックし、マウスポインターで温度校正データをクリックする。
⇒ 選択されたデータの情報が適用されます。

[Finger]ボタンをクリックし、選択したデータの情報が適用されたところ

④ [計算実行]ボタンをクリックする。
⇒ 温度校正値が表示されます。

[Finger]温度校正値が表示されたところ

[1] R.E. Hoffman and E.D. Becker, Journal of Magnetic Resonance, 176, 87-98 (2005).

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