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低温測定による水酸基プロトン信号の観測

NM220015

通常の測定条件では観測が難しい水酸基プロトン信号ですが、試料を軽水と重溶媒を組み合わせた混合溶媒に溶かし、低温下で測定を行うことにより信号が観測できることが知られています。今回はスクロースを軽水と重アセトンの混合溶媒に溶かしたサンプルを-20°Cの低温下で測定した例を紹介します。

低温測定用アタッチメント

Fig.1

Fig.1 コントローラー付き冷却器

■ コントローラー付き冷却器

FT NMRで測定する試料を低温に保つために、供給する空気を冷却するためのユニットです。冷凍機および空気を冷却する熱交換器で構成されています。液体窒素デュワーと異なり、電気冷却であるため長時間の低温測定が可能になります。また、液体窒素などの冷媒を汲む作業もないため、非常に容易に低温測定を行うことができます。

実際の測定例

例として、50 mMのスクロースを軽水と重アセトンの混合溶媒 (混合比2:3) に溶かしたサンプルを、5 mm ROYALプローブ™HFX、JNM-ECZL500R分光計で測定した結果を示します

 

Fig.2では、水消しのシーケンスの一つであるPerfect Echo WATERGATE法によりプロトンの測定を行いました。その結果、5.5 ppm~6.5 ppm付近に水酸基プロトン信号を観測しました。さらにFig.3では、2次元測定であるHMBC法で水酸基プロトンとカーボンの相関信号を観測しました。

Fig. 2

Fig.2 Perfect Echo WATERGATEスペクトル

Fig. 3

Fig.3 HMBCスペクトル

参考文献

 J. Am. Chem. Soc. 1992, 114, 4827-4829

 

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