CLEM for Life Science - on chip CLEM -
特長
光学顕微鏡(LM)とTEMの両方で、同一試料台(SiN window chip)に載せた超薄切片試料を観察する手法です。 LM観察とTEM観察の間にTEM試料作製など試料の変形を含む工程がないため、精度が高い重ね合わせが可能です。

on chip CLEMは、TEMで広い視野観察をすることを目的に開発された SiN window chipを使用します。SiN window chipは、専用リテーナーを光学顕微鏡観察用ホルダーに取り付けて、容易に超薄切片試料のLM観察を行なえます。LM観察後、専用リテーナーをTEMホルダーに載せ替えれば、TEMとのシームレスなCLEM観察を行うことができます。

on chip CLEM Workflow(材料)
自家蛍光等のある材料の on chip CLEM
1. 樹脂包埋
試料をエポキシ樹脂等に包埋します

2. 超薄切
ウルトラミクロトームで超薄切片を作製します
切片はSiN window chipにマウントします

3. LM観察
専用リテーナーを光学顕微鏡観察用ホルダーに取り付けて蛍光やSPR(表面プラズモン共鳴)による散乱光等を観察します

4. TEM観察
専用リテーナーをTEMホルダーに載せ替えて、TEM像を取得します

on chip CLEM Workflow(生物試料)
生物試料のための on chip CLEM(金粒子のSPRによる散乱光の利用)
1. 前固定
パラフォルムアルデヒドで固定します

2. 免疫染色(金標識)
標的タンパク質に一次抗体を反応させ、さらにナノゴールドで標識された二次抗体を結合させます

3. 金増感
標識した金の粒径が20nm以上になるように増感します

4. 後固定/樹脂包埋
TEM用の固定(グルタールアルデヒド、四酸化オスミウム)をおこなった後、超薄切できるように樹脂に包埋します

5. 超薄切
ウルトラミクロトームで超薄切片を作製します 切片はSiN window chipにマウントします

6. 染色
酢酸ウラニルとクエン酸鉛による染色をおこないます

7. LM観察
専用リテーナーを光学顕微鏡観察用ホルダーに取り付けて暗視野観察で金のSPR(表面プラズモン共鳴)による散乱光を観察します

8. TEM観察
専用リテーナーをTEMホルダーに載せ替えて、TEM像を取得します
