新型電界放出形クライオ電子顕微鏡 "CRYO ARM™ 300S" および "CRYO ARM™ 200S" を販売開始
公開日: 2026/08/03
日本電子株式会社(代表取締役社長兼CEO 大井 泉)は、単粒子解析、クライオ電子線トモグラフィー、3DED/MicroEDを1台の顕微鏡で簡単に行える加速電圧300 kVおよび200 kVの新型電界放出形クライオ電子顕微鏡“CRYO ARM™ 300S” および “CRYO ARM™ 200S”を開発し、2026年8月3日より販売を開始しました。
開発背景
CRYO ARM™ 300Sおよび200Sは、タンパク質に代表される電子線照射に弱い試料の観察に特化したクライオ電子顕微鏡です。単粒子解析やクライオ電子線トモグラフィー、3DED/MicroEDなどの各手法に対応しています。顕微鏡の安定性とスループットを一層高めるとともに、操作性、ワークフロー、信頼性の全体を見直すことによりさらに完成度の高いシステムへと進化しました。ハードウェア改良 × AIオートデータ収集 × JEOL独自技術で、最先端の研究ニーズに応える高度な観察・データ取得と、研究開発の現場で求められる現実的かつ安定した運用性を両立します。
主な特長
「人が選ぶ」から「AIが選ぶ」へ =SmartScope※の導入=
単粒子解析のデータ取得を支援するオープンソースソフトウェア「SmartScope」を導入し、AIによる撮影箇所の自動検出ができるようになりました。撮影を開始するまでの視野選択というボトルネックをAIで解消します。直感的な操作フローと必要最低限の設定により、オペレーターの習熟度に依存しない安定したデータ取得が可能です。
Jonathan Bouvette et al., eLife, 11:e80047 (2022)
日々の運用効率を最大化 =ハードウェアの安定性=
フリンジフリービームを標準搭載し、有効撮影領域を拡大することでデータ取得効率を向上させ、実運用ベースで1時間当たり約1000枚の画像取得を実現しています。また、一度に本体へセットできる試料数を4個から6個に増やし、試料交換の回数や交換作業に要する時間を削減しました。
高効率・高再現性のクライオCLEM ワークフロー =CryoLamellerとのリンケージ=
CRYO ARM™ 300Sおよび200Sで使用する専用カートリッジに凍結試料を載せたまま、CryoLameller(CRYO-FIB-SEM)内に搬送し加工することができます。CryoLamellerには蛍光顕微鏡を搭載することもできるので、位置情報を保持した状態で観察・加工・解析までをシームレスに繋ぐワークフローを提供します。
主な仕様
※画像は CRYO ARM™ 300Sです
| 電子銃 | 冷陰極電界放出形電子銃(CFEG) |
|---|---|
| 標準加速電圧 |
CRYO ARM™ 300S(300 kV) CRYO ARM™ 200S(200 kV) |
| エネルギーフィルター | インカラム型オメガフィルター(Omega Filter) |
| 最大試料傾斜角度 | ±70° |
| 試料ストレージ | 最大12個の保持が可能 |
本体標準価格
¥500,000,000~(CRYO ARM™ 300S)
¥400,000,000~(CRYO ARM™ 200S)
販売予定台数
15台/年間(CRYO ARM™シリーズ)
製品情報
製品ページは英文になります。
