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JMS-T2000GC AccuTOF™ GC-Alpha 2.0
ガスクロマトグラフ飛行時間質量分析計

JMS-T2000GC AccuTOF™ GC-Alpha

AccuTOF™ GC-Alpha 2.0

性能と機能を追求した究極のGC-MS、JMS-T2000GC AccuTOF™ GC-Alpha は、全自動標準試料導入部とmsFineAnalysis AI を搭載し、“2.0”へと進化しました。包括的二次元ガスクロマトグラフィー(GCxGC)データからの未知化合物の自動構造解析を可能にし、GC-MS による定性分析の常識を覆します。

特長

◆上のボックス内の再生ボタンをクリックするとムービーが始まります(約4分)◆

高性能でありながら簡単・迅速をコンセプトに 「Alpha アルファ」が実現した3つのKey Technology

 

高性能を追求した飛行時間質量分析技術

Key Technology 1

AccuTOF™ GC-Alpha 2.0 は初代AccuTOF™ GC から数えて第7 世代のGC-TOFMS です。

AccuTOF™ GC-Alpha 2.0 はデュアルステージ・リフレクトロンを搭載した直交加速飛行時間質量分析計 (oa-TOFMS) です。高いイオン透過率 (=感度) と超高分解能を両立した理想的なイオン光学系を有しています。

 

AccuTOF™ GC-Alpha 2.0 の基本性能

定性分析にも、定量分析にも対応した高い基本性能を達成

同時に実現! 4つの『高』スペックと2つの『広』スペック

AccuTOF™ GC-Alpha 2.0 は高質量分解能、高質量精度、高感度、高速データ取得、広ダイナミックレンジ、広質量範囲を同時に実現したハイエンドGC-MS システムです。
高質量分解能と高質量精度は今までにない高品質な定性分析結果を提供します。高速データ取得はGCxGCといった最新のGC/MS測定への適用を実現し、広ダイナミックレンジは定量分析のみならず、混合試料の定性分析においても有効です。広質量範囲はダイレクトMS測定で特に威力を発揮し、高感度は今まで見えていなかった微量成分の情報を引き出します。
GC-MSとして高い基本性能を有したAccuTOF™ GC-Alpha 2.0 は、今まで諦めていた分析の限界を取り去ります。

 

高感度

 

装置検出限界:IDL=18.7 fg

OFN 100 fg を標準 EIイオン源で連続 8回測定し、観測された分子イオンの抽出イオンクロマトグラムの面積値とその再現性より装置検出下限を算出したところ、18.7 fgを達成しました。

広ダイナミックレンジ:4桁以上

OFN 0.1~1,500 pg/ μ L (濃度範囲4.5桁) を標準EIイオン源で測定し、高い直線性を確認しました。広いダイナミックレンジは定量分析のみならず、濃度差のある混合試料の定性分析においても有効です。

 

高速データ取得:50 Hz

GCxGC分析やFast GC分析では得られるクロマトグラムピーク幅が非常に狭くなるため、使用する質量分析計には高速データ取得能力が求められます。 AccuTOF™ GC-Alpha 2.0 は1秒間に50スペクトルのデータ取得が可能な性能を有しており、GCxGC分析、Fast GC分析にも対応可能です。

軽油のGCxGC/EI TICC

広質量範囲:~m/z 6,000

飛行時間質量分析計の特長の1つとして、広い測定質量範囲があります。通常GC-MSの質量範囲はm/z 1,000 程度が上限ですが、AccuTOF™ GC-Alpha 2.0 ではm/z 6,000以上を達成しています。ダイレクトMS手法であるFD法とこの特長を組み合わせることで、オリゴマーの測定が可能になります。

ポリスチレン5200 のFD マススペクトル

 

高質量分解能:30,000

高い質量分解能は定性分析に必要不可欠です。質量分解能は高くなればなるほど観測されるイオンピーク幅は狭くなり、以下に示す特長へと繋がっていきます。

  • 近接m/zイオンを分離して検出可能 (下図参照)

  • イオンピークの重心位置安定=質量精度向上

m/z 28の質量分離

高質量精度:1 ppm*1

高い質量精度により、観測イオンの組成式を一意に決定することが可能です。質量校正にはドリフト補正マルチプル機能を使用し、ステアリン酸メチルで観測された10種のイオンの質量精度平均値 (絶対値) は0.05 mDa、0.45ppmを達成しました。

多彩なソフトイオン化が提供する新しい定性分析の世界

Key Technology 2

定性分析に強力なツールとなるソフトイオン化法

EI法は豊富なライブラリーデータベースが使用可能なため、GC-MSの定性分析に幅広く活用されています。しかし、EI法は最もハードなイオン化法であるため、分子イオン以外にも多くのフラグメントイオンが観測され、分子イオンが全く観測されないこともしばしばあります。
そのため、ライブラリーデータベースに未登録の未知成分の場合、EIマススペクトルだけでは観測された最もm/z値が大きいイオンが分子イオンなのか、それともフラグメントイオンなのか、その判別は困難となります。そのような場合はソフトイオン化法が有効となります。AccuTOF™ GC-Alpha 2.0 ではFI・PI・CI といった多彩なソフトイオン化法が可能であり、分子イオンやプロトン付加分子といった分子量情報を与えるイオンを観測しやすく、さらに精密質量を組み合わせることによって、未知成分の分子式情報を正確に得ることが可能となります。
今まで諦めていた未知成分の定性分析に おいて、EI法+ソフトイオン化法+精密質量解析は強力なツールとなります。

 

ソフトイオン化法のファーストチョイス FI法とFD法

FI/FD法はハードイオン化法であるEI法や、他のソフトイオン化法 (PI法、CI法) に比べ分子イオンの内部エネルギーが少ないイオン化法です。
フラグメンテーションが起こりにくい非常にソフトなイオン化法のため、分子量確認のファーストチョイスとして最適です。

FI (Field Ionization:電界イオン化) 法

  • 試料をGCや標準試料導入部を介してイオン源に導入できます。

  • CI 法では、測定対象化合物により試薬ガス種を選択する必要がありますが、FI法では不要です。

FD (Field Desorption:電界脱離) 法

  • 試料をエミッター上に塗布し直接導入します。

  • 熱不安定化合物分析に適しています。

  • 非極性溶媒に可溶な試料に適しています。

  • 溶媒に分散可能な粉末試料でも測定可能です。

  • 低~中極性の金属錯体が測定可能です。

  • GC/MSでは測定不可能なポリマーなどの高分子量試料が測定可能です。

FI法、FD法では、高電界中における分子からの電子の引き抜きによってイオン化が起こります。

 

電界イオン化法 / 電界脱離法 EI/FI/FD 共用イオン源 (オプション)

EI法 (ハードイオン化法) とFI/FD法 (ソフトイオン化法) を組み合わせた共用イオン源です。イオン源交換、真空解除することなくEI法とFI/FD法の切り替えが可能です。

特長

  • イオン源交換不要

  • 真空解除不要

  • 試薬ガス不要

GC/EI法とGC/FI法を1つのイオン源で使い分けながら、以下のような分析が可能です。

  • GC/EI法でのライブラリーデータベース検索

  • GC/FI法での分子量確認

  • 精密質量測定

 

光イオン化法 EI/PI 共用イオン源 (オプション)

特長

光イオン化 (PI) 法は、真空紫外線 (VUV) ランプを用いたイオン化法であり、EI法 (ハードイオン化法) とPI法 (ソフトイオン化法) を組み合わせた共用イオン源です。EIフィラメントのON/OFF、PIランプのON/OFF を行うだけで、EI法とPI法の切り替えが可能です。

  • イオン源交換不要

  • 真空解除不要

  • 試薬ガス不要

EI/PI 共用イオン源の概要図

紫外線を強く吸収する芳香族化合物は、PI法で優先的にイオン化されるため、複雑な混合物中の芳香族化合物の分析に有用です。

 

最先端のAI 技術とGCxGC の融合で実現する未知物質構造解析の新時代msFineAnalysis AI

Key Technology 3

msFineAnalysis AI は、GC/EI データと GC/ ソフトイオン化データを組み合わせた新しい定性解析統合解析と、4 つのAI 技術による“AI 構造解析を実現した、JEOL JMS-T2000GC AccuTOF™ GC-Alpha 2.0 専用の未知物質構造解析ソフトウェアです。 通常の GC-MS データ解析に加え、包括的二次元ガスクロマトグラフィー(GCxGC)データの解析にも対応しました。石油試料やライフサイエンス試料といった複雑系混合物において、GCxGC による超高分離能と msFineAnalysis AI による未知物質構造解析が威力を発揮します。

先進の AI テクノロジーが実現する今までにない自動構造解析システムが、GC-MS およびGCxGC-MS 定性分析の常識を覆します。

4 つのAI 技術が導く革新的なソリューション - 未知物質の分子式決定と構造式推定をサポート

msFineAnalysis AI では異なる 4 つの AI モデルを活用し、分子式、部分構造、構造式に関する解析を自動で行います。時間、経験、ノウハウが求められた未知物質の解析をソフトウェアが自動で行い、解析結果を迅速に提供します。

msFineAnalysis の主な特長

ダイレクトMSも可能なAccuTOF™ GC-Alpha 2.0

GCでは難しい高沸点・高質量成分の測定はダイレクトMSモードが有効です

広い測定質量範囲をもつTOFMSはダイレクトMSモードとの相性が抜群です

通常GCで測定する化合物は分子量500以下のものが多く、分子量1,000を超える化合物が対象となることは多くありません。しかし、GCを介さないダイレクトMSモードでは試料をイオン源に直接導入するため、高沸点化合物、高分子量化合物、難揮発性化合物も測定対象となります。AccuTOF™ GC-Alpha 2.0 の質量範囲は m/z 6,000 以上です。従来のGC-MSより遥かに広い質量範囲での測定が可能なため、ダイレクトMSモードでの測定に最適な装置となっています。

 

選べる3つのダイレクトMSプローブ

DEP (Direct Exposure Probe)

  • 溶媒に溶かすか分散させた試料を先端のフィラメントに塗布します

  • 高沸点化合物/熱不安定化合物に最適です

  • EI法とCI法が選択可能です

DIP (Direct Insertion Probe)

  • 固体試料をそのままガラス試料管に導入して測定可能です

  • 高沸点化合物/溶媒に溶けにくい試料に最適です

  • EI法とCI法が選択可能です

FDP (Field Desorption Probe)

  • 溶媒に溶かすか分散させた試料を先端のカーボンエミッターに塗布します

  • 高沸点化合物/高分子量試料/熱不安定化合物に最適です

  • 低~中極性の金属錯体が測定可能です

  • FD法で使用します

ダイレクトMSプローブ装着外観

 

FD 法によるポリプロピレン製品中の臭素系難燃剤分析(MSTips No.355)

FD エミッターへのサンプル塗布

FD 法ではサンプルを溶媒で希釈した後、エミッタープローブに滴下してイオン源に導入します。 この際サンプルは溶媒に溶かし切る必要はなく、それを積極的に利用すれば添加剤のみを溶媒抽 出して測定することも可能です。カラムを介さない直接導入法であるため高沸点( 高質量) 成分 を測定可能であり、かつソフトイオン化であることから分子イオンの観測も可能です。 難燃性PP からm/z 943.4797 に明確な差異ピークを観測し、同位体パターン解析および組成推 定により臭素系難燃剤と推定されました。その他にも、各試料から複数の酸化防止剤と推定され る成分が検出されました。

難燃性PP(上段)と非難燃性PP(下段)のFD マススペクトル

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