加工時に試料を液体窒素冷却する事によりイオンビームによる熱ダメージを軽減させる事が出来ます。
冷却保持時間も長く、液体窒素の消費量を抑えた構造になっています。
液体窒素を入れたまま、短時間で試料の冷却、室温戻し、取り外しが可能です。
大気非曝露環境下で、加工から観察までを行う為の搬送機構が付いています。
特長
自動加工プログラム
高速加工と仕上げ加工をプログラムすることができます。高品質な断面を短時間で作製できます。また、間欠加工プログラムにより、加工温度を抑えた加工ができます。
自動加工開始モード/自動冷却加工開始モード
設定圧力値、冷却温度に到達後、自動で加工を開始可能です。また冷却加工終了後は自動で室温まで復帰可能です。間欠加工モード
イオンビーム照射と停止を一定間隔で繰り返し、試料の温度上昇を抑えることができます。
冷却機能と合わせて使用することも可能です。仕上げ加工モード
高加速電圧の加工後、低加速電圧の加工に自動で切り替えて、短時間で高品質な断面作製が可能です。
特に結晶構造解析のための試料作製に有効です。
マルチパーパスステージ
各種機能ホルダーを選択することにより、断面ミリングだけではなく、平面ミリング、回転断面ミリング、イオンビームスパッタコーティング機能の拡張が可能です。
断面ミリング |
標準断面ミリング 高耐久遮蔽板の採用により、従来の遮蔽板よりも約3倍 (約8時間) の長時間ミリングが可能となりました。 |
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広域断面ミリング (オプション) 広域加工ホルダーを使用することで、最大加工幅: 8 mmの断面ミリングが可能です。 冷却機能と組み合わせて使用することも可能です。 |
|
精密加工位置合わせ断面ミリング (オプション) 専用の精密加工位置合わせ顕微鏡を使用することで、高倍率で容易に加工位置の調整が可能です。 |
|
平面ミリング |
試料表面に生じた機械研磨のキズや歪みを除去することが可能です。 |
回転断面ミリング |
専用遮蔽材を用いることで、試料に360°の方向からイオンビーム照射して、筋状の加工痕を低減した断面加工が可能です。 |
イオンビームスパッタ |
イオンビームスパッタ方式による高品質なカーボンコーティングが可能です。 |
ミリングスピード | 500µm/h以上(加速電圧8kV)※1 |
2時間の平均値、Si換算、エッジ距離100µm
冷却機能
冷却の効果
試料:亜鉛めっき鋼板
通常加工 (冷却なし)の場合には鉄と亜鉛の界面に空隙が確認できますが冷却加工では空隙は見られません。
温度調整機構を用いた冷却
試料:Siウエハ接着面
通常加工(冷却なし)
冷却加工(ホルダー温度 -150°C)
温度調整冷却(ホルダー温度 -20°C)
通常加工では熱ダメージにより接着剤が変形し大きな隙間が出てきている。-150°Cでは過度な冷却となり接着剤とSiウエハラッピング面の界面に隙間が確認できるが、温度調整冷却では隙間が見えない。
間欠加工、冷却機能、温度調整冷却機能の使い分けにより様々試料加工に対応
大気非曝露機能
トランスファーベッセルを用い、大気非曝露環境下で、加工から観察までを行うことができます。
関連リンク
仕様・オプション
標準仕様 | ||
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形式 | IB-19520CCP | |
イオン加速電圧 | 2~8kV | |
ミリングスピード | 500μm/h以上 (加速電圧8kV) *1 | |
試料スイング機能*2 | ±30°自動スイング | |
自動加工開始モード | 〇 | |
自動冷却加工開始モード /
自動室温復帰モード |
〇 | |
試料ステージ冷却到達温度 | -120°C以下 | |
冷却温度設定範囲 | -120~0°C | |
試料冷却-100°C到達時間 | 60分以内 | |
試料冷却保持時間 | 8時間以上 *3 | |
大気非曝露機能 | 〇 | |
間欠加工モード | イオンビーム照射時間と停止時間を設定可能 (ON: 1~999秒、OFF: 1~999秒) | |
仕上げ加工モード | 自動的に加工条件切り替え | |
広域断面ミリングモード*4 | 最大加工幅:8mm (オプション: 広域加工ホルダー IB-11730LMH) | |
最大搭載試料サイズ | 断面ミリング | 11mm (幅)×8mm (長さ)×3mm (厚さ) (標準付属試料ホルダー)
25mm (幅)×15mm (長さ)×10mm (厚さ) (オプション: 広域加工ホルダー IB-11730LMH) |
平面ミリング | 40mm (直径)×15mm (厚さ) (オプション: 大形試料回転ホルダーIB-11550LSRH) | |
試料移動範囲 | X軸: ±6mm、 Y軸: ±2.5mm | |
操作法 | タッチパネル、6.5型ディスプレー | |
加工位置合わせ法 | カメラにより試料ステージ上をモニター*5。 光学顕微鏡下でも加工位置調整可能 | |
位置合わせ用カメラ倍率 | 約×70 (6.5型ディスプレー上) | |
加工観察用カメラ倍率 | 約×20 ~ ×100 (6.5型ディスプレー上) | |
外部モニター出力*6 | 位置合わせ用カメラと加工観察用カメラを切り替えて外部モニターに表示可能(EC-10020VST取り付け時) | |
プリセット機能 | 加工条件 (加速電圧、アルゴンガス流量、加工時間、間欠加工)を4組プリセット | |
寸法・質量 | 本体 | 690mm (幅)×720mm (奥行) ×530mm (高さ)、約75kg |
ロータリーポンプ | 120mm (幅)×288.5mm (奥行)×163mm (高さ)、約9.3kg |
設置条件
電源 | 単相AC100~120V、50/60Hz、許容入力電圧変動10%以下、設備定格15A以上 |
---|---|
最大消費電力 | 650VA |
接地端子 | D種接地 (100Ω以下) |
アルゴンガス *7 | 純度99.9999%以上推奨
使用圧力: 0.1~0.2MPa (1.0~2.0kgf/cm2) ホース接続口: JIS B 0203 Rc 1/4 |
室温 | 15~25°C |
湿度 | 60%以下 (結露しないこと) |
2時間の平均値、Si換算、エッジ距離100µm
特許:第4557130号
設定温度が高い程、冷却保持時間は長くなります。
冷却機能と組み合わせて使用可能です。
特許:第4208658号
EC-10020VSTを装着すると、外部モニターにカメラ画面を出力することができます。
外部モニターはお客様にてご用意ください。アルゴンガス、ガスボンベ、およびレギュレータはお客様にてご用意ください。
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アプリケーション
IB-19520CCPに関するアプリケーション
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