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土壌汚染調査の標準機

GC-310C/8610Tは土壌汚染対策法(環境省公示第十六号)土壌ガス調査測定方法で指定されている検出器、PID(光イオン化検出器)、およびDELCD(電気伝導度検出器)を搭載したポータブルタイプ(可搬型)のガスクロマトグラフです。GC-310Cは現在定められている土壌汚染対策法第一種特定有害物質(11物質)を現場で分析することができます。GC-8610Tは平成29年4月1日より土壌汚染対策法第二条第一項の政令で定める物質に追加となったクロロエチレン(別名:塩化ビニル・塩化ビニルモノマー)も第一種特定有害物質11物質と合わせ現場で分析することが可能です。

特長

ラインナップ

GC-310C

現行土壌汚染対策法・土壌ガス調査(11物質)分析方法に合わせたPID/DELCD検出器搭載機

GC-8610T

GC-310Cの機能そのままに、トラップ(濃縮)、およびドライパージ(脱水)機能を加えた一体型タイプ。

GC-310Cの特徴

GC-310Cは小型、軽量(11kg)、また簡単な操作により現場分析に最適です。水素ガス、炎、放射性同位元素を使用しない検出器(PID/DELCD/HID)を搭載しているため、装置の使用に当たっては、場所を選ばず、また特殊な許可も必要としません。更にカラムではクロマト分離が困難であったベンゼン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタンの分析を特性(選択性)の異なる検出器を同時に使用することで完全に区別して検出することが可能になりました。

GC-8610Tの特徴

GC-8610TはGC-310Cにトラップ(濃縮)機能とドライパージ(水分除去)機能を搭載し、更に土壌汚染対策法土壌ガス調査でサンプリング(捕集)に使用するサンプリングバッグを接続し、自動吸引する機能を加えた装置です。持ち運び、設置、操作が簡単に行えるよう一連の機能を一体型の装置に組み込むことで無駄な配管、配線を最小限にとどめることができました。GC-310Cと変わらない可搬性、操作性でありながら、更に低濃度分析が可能となりました。

土壌ガス中の水分とクロロエチレンの関係(平成29年4月1日 クロロエチレン施行)

平成29年4月1日より土壌汚染対策法第二条第一項の政令で定める物質としてクロロエチレンが追加されることになりました。しかしながら、GCにおいて水分を含んだ土壌ガス中のクロロエチレンの分析は困難です。図1の赤い線はGC-310Cを使用し、水分を含んだ試料ガスを測定した時のクロマトグラムです。試料ガス中に含まれる水分の影響を受け、一時的に感度が低下したため、クロマトグラムがマイナス側にくぼんでいます。青い線はクロロエチレン0.1ppmの標準ガス(ドライガス)を測定した時のクロマトグラムです。水分の影響で検出器の感度が低下している時と同じリテンションタイム(保持時間)にクロロエチレンのピークが出ていることがわかります。

図2の赤い線は水分(湿度)を含むクロロエチレン0.1ppmの標準ガスの測定結果です。青い線(クロロエチレン0.1ppmドライ)と比較すれば分かる通り、検出器の感度が低下しているため、本来のピーク面積(高さ)を得る事が出来ません。

図1.
赤:湿気を含む空気のクロマトグラム
青:クロロエチレン0.1ppm標準ガス(ドライ)

図2.
赤:湿気を含む空気中のクロロエチレン0.1ppm
青:クロロエチレン0.1ppm標準ガス(ドライ)

水分の影響を大幅に軽減するGC-8610Tのトラップ、ドライパージ機能

大気、また土壌中の土壌ガスには水分が必ず含まれています。クロロエチレン以外の物質であれば、測定上感度低下の影響を受けず測定に問題はありませんが、クロロエチレンを測定するためにはこの水分を除去する必要があります。 GC-8610Tに搭載しているトラップとドライパージ機能はこの水分を大幅に除去することで検出器の感度低下を軽減させることができます。サンプリングバッグにて捕集した土壌ガスをトラップ管に自動吸引し、ここで測定対象物質の吸着/濃縮を行い、更にこのトラップ管にドライガス(He)を流すことでトラップ管に残っている水分を減らします。 これらの機能により、GC-310Cでは正確な測定が困難であったクロロエチレンを、GC-8610Tのトラップ、ドライパージ機能を使用することで、より正確に測ることができるようになりました。(図3)

図3.水分を含む12物質混合標準ガス(0.1ppm)測定結果(GC-8610T使用)

 

PID

DELCD

仕様・オプション

GC-310シリーズ GC-8610シリーズ
検出器(標準構成) PID(光イオン化検出器)、DELCD(気相電気伝導度検出器)
検出器(オプション) HID(ヘリウムイオン化検出器)、FID(水素炎イオン化検出器)、TCD(熱伝導度検出器)、他
濃縮ユニット(内蔵式) - ドライパージ機能付きトラップ(GC-8610T)
パージ&トラップ(GC-8610)
キャリアガス 高純度Heガス(99.99995%)
オーブン温度 室温 +5~350°C
昇温プログラム 可能(ノートPC上でプログラミング)
分析条件セット/制御/解析 ノートPC
PCとの接続 USB
データ処理 専用ソフト「Peak Simple」(Windows®7)
大きさ 320mm(W)×370mm(D)×340mm(H) 495mm(W)×370mm(D)×340mm(H)
質量 11kg~ 22kg~
電源 AC 100V 12A AC 100V 12A
  • Windows は、米国 Microsoft Corporation の、米国およびその他の国における登録商標または商標です。

  • 本仕様は改良のため、予告なく変更する場合があります。

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